サーカス少女無惨 ~ときめきメモリアル2~


 俺はタケヒロサーカスを見るために光と一緒に出かけた。
 1年振りの野咲すみれちゃんの空中ブランコは、去年より磨きがかかっていてマジで感激モノだった。
 
 俺は思わず他の観客と一緒に、フィニッシュを迎えたすみれちゃんに立ち上がって拍手をしていたのだった。本当にすみれちゃんは輝いていた。去年より客や団員の数が減っている様子だけが気になったけれども。
 光が俺の袖を引っ張った。いつの間にか拍手をするのが俺だけになっていたのだ。スタンディングオーベーションは、俺を除いて終っていた。手を振って退場していくすみれちゃんと目が合った様な気がしていた。

「ポンポーンとゴムまりみたいに弾んですごいの!」
 光も全ての演目が終って、興奮していた。
「きっと血が滲む様な努力をしているんだね。」俺はその努力を知っているんだ。
 とバッチリ良い印象を与えた後で、光はやや恥らいながらこう言った。
「ねえ、一緒に帰らない?」
 俺はすみれちゃんに会うつもりだったのだ。心を鬼にして、いぶかる彼女を先に帰らすと、サーカスの事務所兼団長小屋兼すみれちゃんの楽屋へ向かった。
 昼公演を終えた後のサーカス会場はもうガランとしていた。今日は夜公演は無いはずだった。
「失礼します。」
 返事が無い。俺は今か今かとすみれちゃんか、お父さんの団長さんが出てくるのを待った。
「こんにちは!」
 何回目かの呼び掛けで奥から人が現れた。俺は失望した。すみれちゃんでも団長さんでも無く、先程ヘタクソな芸を見せた玉乗りのピエロが出て来たのだ。化粧がほとんど取れていて目つきの悪い顔が現れていた。彼はまだ2月だというのに上半身裸で、しかも何故か汗だくだった。
・・・ふうん、ピエロって思ったより大変なんだなあ・・・
「どちらさん?」
 俺は名乗ってすみれちゃんと団長の所在を彼に尋ねてみた。
「団長とお嬢さんは出かけたよ・・・」
 それだけ言うと、彼はプイっと背中を向けて奥へ引っ込んでしまった。
・・・おかしいなあ。すみれちゃん、絶対待ってるはずなんだけどな。・・・2人がが帰って来るまで待とうかな?
 その時、奥から若い女の叫び声が聞こえた様な気がした。
・・・このサーカスにいる女性はすみれちゃんだけだ・・・おかしい、アイツら何か隠してる。
・・・でもさっきの声、助けてとか危険に会った、というような声では無かった。例えて言うなら、温泉や銭湯に浸かる時の様な声だったぞ・・・
 俺は決断した。辺りを充分に伺ってから、奥へ入った。
 中では凄惨な光景が俺を待っていた・・・

 楽屋では、すみれちゃんが5人の男達(いずれもサーカスの団員の様だ)に凌辱されていた。 空中ブランコの舞姫の衣装のままで、すみれちゃんはまず太っちょの男に下から突き上げられていた。更に両手で2人の男の局部を持ち、背後の男(さっきの目つきの悪い男だ)がすみれちゃんのまだ完全に成長していない胸を愛撫し、最後の1人がすみれちゃんの可愛い口を犯しているのだった。俺の方角からは、すみれちゃんの無惨な姿が楽屋の鏡に写っていた。
 何より残酷なのはその鏡に写ったすみれちゃんが、決して辛そうな顔では無くむしろ嬉しそうな表情を浮かべて積極的に腰を振り、口と手を動かしている事だった。そしてその口からは、歓喜の声が時々洩れているのだ。
 こんな姿はアダルトビデオでしか見た事が無かった。
「はうっ・・・はうっ・・・皆さん、き、気持ち良いですか?・・・はうっ・・・私のおまんこと・・・はうっ・・・お口と手は・・・どうですか?・・・はうっ・・・あうっ!」
 何て事だろう、すみれちゃんの方こそ凌辱を楽しんでいた。
「おおうっ!いいぜっ!!」
 すみれちゃんの華奢な身体を壊れんばかりに激しく突きまくっている太っちょが、汗まみれで下から叫んだ。
「・・・はうっ・・・嬉しいですっ!・・・私の身体に・・・たくさんの精液を流し込んで・・・はうっ・・・あうっ・・・たっぷり注いで下さいっ!!・・・あぐっ!」
 すみれちゃんの声がフェラ強要のために途切れた。
「・・・おお、そろそろ・・・いくぞっ!・・・中で出してやるっ!・・・味わうんだぞ、すみれ!!」
 太っちょの声にすみれちゃんは大きくかぶりを振った。口が塞がれているので声が出ないのだ。太っちょの突きとすみれちゃんの腰の動きが速くなったかと思うと、いきなり太っちょの動きが止まってしまった。どうやら体内に射精してしまったらしい。
 はあはあと息を荒くしながら太っちょは、すみれちゃんから抜いて自分の局部をすみれちゃんの口に入れた。既に口を占拠していた男は追い出された格好で、今度は背後のピエロをどかして、後ろから挿入しようとしていた。ピエロがあぶれてしまった。
「ほら、すみれ。出した後はお清めするんだろ?ひひひ。」
 すみれちゃんは可愛い口で太っちょの局部を含み始めた。
「じゃあ、今度は後ろからいくぜっ!!」
 よつんばいのすみれちゃんは自らお尻を振り立てて、局部を体内に収めようとする。
 ずにゅずにゅ、ぐにゅ、ぱんっ、ぱんっ、
「キレイに舐めたのか?」
 太っちょがやっと引抜いて尋ねた。
「はうっ・・・あ、はい・・・キレイにさせて頂き・・・はうっ・・・ました。・・・ありがとうございます・・・皆さんも・・・すみれに・・・はぐっ・・・じゃんじゃん・・・はうっ・・・下さいねっ!」
「おうっ、てめーら!良く聞いたな。すみれお嬢様からのお願いだぜっ!顔にかけたり、中出ししても良いそうだ。」
 どうやらこの太っちょがボス格らしかった。
「おうっ!!」
 力強い唱和が聞こえてきた。又1人、手で愛撫を受けていた男がすみれちゃんの口へ廻った。すかさず、ピエロが空いた手で局部を握らせる。
「・・・はうっ・・・おひんひんや、いっはいあう・・・ふひえ、うれひいえす!!」
「お前の親父がちゃんと給料払ってくれるまで、毎日巡業先でレイプしてやるからな!」
「はいっ、ありがとうございます。・・・皆さんもすみれで気持ち良くなって下さいっ!」
「どうせ、お前もあちこちで市長や助役や、役人達に犯されるんだろ?」
「はい。私は・・・はうっ・・・毎日毎日皆さんやお役人に・・・はう・・・犯して頂くんですっ!」
「しかしお前の親父も因業だよなあ。サーカスの興業権獲得の陳情の見返りに、一人娘を役人への接待に使って抱かせるんだからなあ。」
 男達が笑った。
「そこまでやっても肝腎のサーカスには、客が入らねえときてやがる。・・・止めちまえば良いんだよっ、サーカスなんてよ!!」
 後ろからすみれちゃんを犯している男が言った。
「・・・はぐっ!・・・サーカスは・・・はうっ・・・お父さんと・・・あうっ・・・私の・・・夢なんです・・・・はう!!」
 俺はそこまで聞くと、不覚にも涙が溢れ出してしまった。
・・・何て可哀相なすみれちゃん・・・何て健気なすみれちゃん・・・・
 サーカスを続ける、という夢のために、役人に抱かれ、給料難のために団員達におもちゃの様に犯されて、何て悲惨な娘なんだろう。
「バ~カ、サーカスを止めたら俺達の性欲処理の相手がいなくなるんだぜ。」
「そりゃ、そうだ。」
「ようし、俺も中出しだ!」
 その光景を煙草を吸いながら見ていた太っちょが
「そうだぞ。こいつは生理がきてないらしいからな、バンバン中に出しちまえ!!」
 バックからの動きが停止した。体内に射精したようだった。局部を引抜くと、すみれちゃんのあそこから白く濁った液体が滴り落ちた。
「出しちまったぞ・・・俺のも清めてな。」
「はい!あぐあぐあぐっ!おいしいです・・・皆さんの精液・・・私は幸せですっ!生理は・・・もう2年位来てませんので・・・安心して中で出して下さいね。」
「子供の頃から、毎日毎日ロリコンの政治家や役人に姦られてよお、空中ブランコで毎日飛んでストレスが溜まるとよお、生理も来なくなっちまうんだってよ。」
 今、射精したばかりの男がすみれちゃんの口でキレイにしてもらいながら言った。
「成長も止まっちゃったし、胸も大きくならねえしな。まあ、もっともこの幼児体型がそそるんだがな・・・じゃ次は俺だ。」
 1番最初にフェラされていた男が自分の番、とばかりに背面騎乗位の形で挿入した。
「・・・こ、こんな体位・・・私、初めて・・・はうっ、はう、はう・・・感じちゃいます。・・・はう・・・はう、す、すみません、私もいっていいですか?・・・はうっ!!」
「ようし、いけっ!いっちまえよ!この淫乱ブランコ娘!!」
「・・・ありがとうございます・・・はうっ・・・では・・・お先に・・・はう、はう・・・いかせて頂きます!!はう、はうっ、はうーっ!いくうっ!!」
 背面騎乗位で両手に残り2人の局部を持ったまま、すみれちゃんは絶頂に達してしまったようだった。
「いったのか?・・・ようし俺はそのキレイなお顔にかけてやるから・・・ありがたく飲めよ!」
 ガクッとうなだれたすみれちゃんがようやく起き上がってクルッと後ろを向いた。今まですみれちゃんを犯していた男が、しゅしゅと自分の局部をしごいて頂点を目指していた。すみれちゃんはと目と口を精一杯開けて、その瞬間を今か今かと心待ちにしているようだった。
「早く~早く~・・・私にデザート下さいっ!精液飲まして下さい!!・・・はぐっ!」
 男がうめくと同時に、すみれちゃんの幼い顔に精液が降りかかった。彼女は、舌先でそのほとんどを受け止めると、よく味わってからごっくんと飲み込み清めにかかった。
 残り2人のうち、ピエロじゃない方はさっきから散々すみれちゃんの手で刺激を受けていたので挿入する間もなく、すぐに続けてすみれちゃんに顔射するはめになった。
「よーし後は、お前だけだな。じゃあ、みんな今日は酒を飲みにでも行こうぜ。・・・おい、すみれお嬢様よ、今晩は何時に役人の所へ行くんだ?」
「9時でふ。はうっ・・・お口が皆様の精液で一杯・・・ありがとうございます。」
「よーし、じゃあ頑張れよ。9時だったらそうだな7時位まですみれと姦ってていいぜ。みんな行くぞう。」
 太っちょの合図で、団員達はあのピエロだけを残して飲みに出かけてしまった。俺は機材の蔭に隠れていたのだが、どうやら見つからずに済んだ。
 後に残された1番下っぱと思しきピエロは、すぐにすみれちゃんを押し倒した。
「優しくして下さいね。・・・早くおちんちんをすみれに入れて気持ち良くなって下さいね。」
 笑顔のすみれちゃんにピエロは戸惑った様だったが、意を決したようだ。すぐに下半身をすみれちゃんに押し当てたが、うめき声と共に果ててしまったようだった。
「まあ・・・。」
 すみれちゃんは驚いて自分の腹辺りに射精されたピエロの精液を手ですくってみた。
「入れてしまう前に出たのですね?」
 すみれちゃんの声には悪意は無かった様だったが、ピエロは傷ついたのかすぐに楽屋を出て行ってしまった。
「あ、あのう!・・・あ、行っちゃった。」
 諦めてすみれちゃんは手のひらの精液をぺろっとなめた。
 一方、俺の局部も大変な事になっていた。もうジーンズがガビガビになっていた。すみれちゃんが犯されている姿に俺も射精寸前までいっていたのだ。
 とにかく帰ろう、と思いそっと機材の蔭から出て行こうとした瞬間、すみれちゃんの朗らかな声がした。
「そこの方・・・私の身体で気持ち良くなっていって下さいませんか?」
 すみれちゃんは俺に気づいていたのだ。俺はたまらず物陰から身を曝した。
「あっ、やっぱり今日来て下さったんですね。観客席に姿が見えましたから。」
「すみれちゃん?」
「ずっとそこで見ているの、判ってました。すみれが気持ち良くなる姿、見て頂けましたか?」
 すみれちゃんが精液まみれのまま、にっこり笑った。
「う、うん・・・すみれちゃん、駄目だよ!・・・おもちゃとして弄ばれているだけじゃないか!」
 又、涙がこぼれてしまいそうになりながら言った。
「嬉しいです。私の事、心配してくれてるんですね。」
 すみれちゃんが立ち上がって側まで来た。
「当たり前だよ!可哀相だよっ!!」
 ・・・でも、仕方が無いんです。サーカスの興業は役所に事前認可制でその都度だし、最近はなかなか許可も下りにくいんです。役人の方々が私で気持ち良くなって頂けるのなら、それで許可がもらえるなら、喜んで。・・・それに前にもお話しましたが、お客さんの入りが悪くて、団員さん達にもお給料が遅れがちなんです。私の身体がお役に立てるならば、って。」
「・・・でも、でも・・・すみれちゃんの身体がボロボロに。」
「ありがとうございます。その気持ちだけで・・・本当に嬉しいんです。」
 すみれちゃんは俺のジーンズのチャックに手を掛けて下に下ろすと、俺の局部を取り出した。
「す、すみれちゃん!?」
「こんなに先から濡れちゃって・・・可愛いです、おちんちん。」
 すみれちゃんが俺の局部を一気に深く咥え込んでしまった。さっきのすみれちゃんの乱交を見ていたせいで、俺の局部からは充分に先走り汁が溢れていた。
 あむっ、じゅっぱ、じゅぷっ、
 すみれちゃんは可愛いその舌全体で俺の局部を包み込んだかと思うと、今度は咽喉の奥から口唇まで出したり入れたり、とピストン運動をし始めた。
 ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅく、
 俺は初めてのフェラチオの経験と、さっきまでのすみれちゃんの乱交を見ていたおかげで、もう暴発しようとしていた。
「あっ、駄目だよお!!」
 我慢する間も無く俺は射精してしまった。余りの快感に目の前がくらくらしてしまった。こんなのオナニーでも経験した事が無い。
 こくっ、こく、ごくっ、
 抵抗も無くすみれちゃんが飲んだ。俺の精液は、いつもティッシュで捨てられるだけの精液は、今、彼女の口内にあるのだ。
「ではいまひたへ。・・・はくさん、はっぷり・・・ふひれ、うれひいれす。」
 と言うが早いか、飲み込んでしまった。にっこりと笑うとすみれちゃんは清めるために又含んでくれた。
「す、すみれちゃん・・・で、出ちゃった。」
「こんなにたくさん・・・ありがとうございました。気持ち良かったですか?」
 こんなにされて気持ちが良くない訳が無かった。
「うん・・・凄く。」
「じゃあ・・・今度は私におちんちん入れて下さい。」
「えっ?」
 俺はどぎまぎしてしまった。
「私の事も気持ち良くして下さい。気持ち良くなりたいんです。・・・私の身体で、もっと気持ち良くなって下さいっ!」
 すみれちゃんはよつんばいになっておねだりをする。来てきて、とお尻を振る姿に俺の局部は、またもや大きくなってしまった。
「す、すみれちゃん!」
 俺の身体に熱い何かがよぎった。頭の中で何かがはじけたような気持ちだった。俺は思わず後ろからすみれちゃんに抱きついた。
「あ・・・やっとその気になってくれたんですね・・・さあ、早く後ろから私におちんちん下さいっ!」
 俺は局部を収めるべき場所を探していた。すみれちゃんの愛液、汗、団員達のザーメンやらで、すみれちゃんの肌はヌルヌル滑って、全然判らない。・・・当然だろう、俺は童貞なのだ。
「す、すみれちゃん、場所が・・・・判らないよお、何処なの?」
 遂に俺はギブアップして情けない声を出してしまった。俺の局部は反り返り、すみれちゃんはグチョグチョに濡れているというのに何という醜態だろうか。
「初めてなんですね。あのキレイなお姉さんとは?」
 俺は首を振った。光には、去年陸上部の夏季合宿で迫ったものの、肘鉄を食らわされていた。
「そうですか・・・じゃあ、ここで寝て下さい。私が上から、ね。」
 俺はすみれちゃんによって床に寝かされてしまった。上から小さなすみれちゃんが俺の局部に手を添えたまま腰を降ろしてきた。
 完全に年下のすみれちゃんにリードされているのだが、俺は初めて見る女性に目が釘付けだった。
・・・あ、あんな桃色の小さな亀裂なんだ。・・・あんまり毛が生えてないや、すみれちゃん。
 ぬぷっ、ぬぷ、ぬぷっ、
・・・あっ、俺の硬直した局部が、すみれちゃんの中に入っていく・・・あんなに小さいおまんこにホントにはいるのかなあ?・・・でも、あの俺より大きい太っちょが出来たんだから・・・あ、入った!
「はうっ、はうっ、入っちゃいましたよ・・・さんのおちんちん、とっても固くていい感じですっ!・・・はん、はうっ!・・・はん、私動いちゃいますからね。」
 さすが空中ブランコの舞姫、すみれちゃんは軽やかに俺の上で腰を動かし始めた。しかも下の俺に負担をかけないように、だ。
「はうっ、はうっ、気持ち良いです。・・・あぐっ、はん、はん、はうっ!」
・・・すみれちゃんの中、あったかくて、何て柔らかいんだろうっ!
 少し余裕の出来てきた俺は入れたまま、逆にすみれちゃんを床に押し倒した。
・・・うっ、きついっ!
 すみれちゃんのとろとろに熱いおまんこが、ギュッと俺を締め付ける。俺は固く握られた俺の物であたりを突きまくった。
「あう、あう、あう、はうっ!・・・凄いっ!・・・私、先にイッても良いですか?」
「すみれちゃん、イッちゃうの?」
「は、はい・・・もう駄目です。お先に・・・あ、はう、はうっ!はうわっ、はーうーっ!!」
 俺は突きまくりながらも、いつのまにか泣いていた。馬鹿野郎、馬鹿野郎と。
 純粋無垢だったすみれちゃんを抱いた薄汚い政治家や役人を、汚した団員達とすみれちゃんの父親を呪っていた。
 俺は喘ぐすみれちゃんの口唇を吸った。すみれちゃんの唾の味と他の男達のザーメンの味や匂いがしたようだったが、一向に気にはならなかった。
「・・・嬉しいです。・・・はうっ・・・はんはんはん・・・はうっ!・・・今まで誰もこんなに優しいキスなんてくれなかったから・・・はうっ!!・・・ううううううっ!・・・あれえっ?泣いて・・・はうっ・・・るんですか?」
 すみれちゃんにもう一度キスをした。
「はう、はう、はうっ!・・・変です・・・悲しくないのに・・・私まで・・・涙が・・・はんっ・・・おかしいですう!・・・何か私も変なんですうっ!!」
 俺は強くすみれちゃんを抱きしめた。その瞬間、すみれちゃんが絶頂に達した様だった。
「はうっ、はうっ、・・・お、おかしいですっ!今まででイチバン・・・はうっ、気持ちが良いですう!!あ~イ、イクッ!!はうっ!!」
 すみれちゃんが俺を抱く腕に力がこもった。同時に俺は局部を抜いて射精した。すみれちゃんの太股から内股辺りに大量の精子が降りかかった。
 ドクン、ドクン、ドピュとかかる度にすみれちゃんの身体がひくひくと痙攣していた。
「す、すみれちゃん・・・大丈夫かい?」
「はう、はう、はう・・・い、今までで1番気持ち良かったです。・・・ありがとう。」
 俺達はもう1度キスをした。今度はすみれちゃんだけの味がした。
「足に出しちゃったんですね。中とかお口で良かったのに。」
 と悪戯っぽく笑うとすみれちゃんは足にかかった精液を指ですくってペロッと舐めた。
「すみれちゃん・・・もう止めよう。サーカス止めて、俺と一緒に普通の生活をしよう!!」
 すみれちゃんに思わず言っていた。普通の高校生に何が出来るか判らなかったが、とりあえずそれしか言えなかった。
 すみれちゃんは10秒ほど俺の顔を見ていた。何か言いたそうだったが、それを呑み込むとはっきりとした口調でこう言った。
「・・・帰って下さい。・・・本日もタケヒロサーカスにおいで頂き、誠にありがとうございました。」
「す、すみれちゃん、俺は・・・」
 言いかけて言葉が出ない。高校生の俺には野咲親子を引き取る事が出来なければ、すみれちゃん1人だって養う事は無理なのだ。そんな事は良く判っていた。
「・・・又、来年、ひびきのに来ます。是非、見においで下さい。」
 すみれちゃんは背中を向けて言った。その背中が急に愛しくなって、俺は後ろから抱きしめた。
「来年来るから!絶対、行くから!!それまで元気でね、すみれちゃん!!」
 最後の言葉は上手く言えなかった。途中で嗚咽になってしまったのだ。
 俺は細い首筋にキスをすると、サーカスの事務所を出た。サーカスの敷地の所に動物の死骸が転がっていた。すみれちゃんのペット、デイジーだった。
 その晩は夕飯も食わずに風呂に入って、ベッドに潜り込んだ。すみれちゃんの事を思う度に泣いた。
 夜中にたくさんの消防車やパトカーのサイレンの音を聞いたような気がしていた。

 翌朝。俺は目覚ましに叩き起こされて目が覚めた。不機嫌な思いで階下に下りると、テレビでニュースをやっていた。
『昨夜、未明、ひびきの市に巡業に来ているタケヒロサーカスにて火災がありました。焼跡から2人の死体を発見、警察で捜査した所、サーカスの団長の野咲さんと娘で空中ブランコのすみれさんと判明。野咲さんの無理心中として捜査方針を固めています。最近、野咲さんは資金難から金策に追われ・・・』

 俺は又、泣いた。


(了)

 

(注)このお話は全くのフィクションであり、現在のサーカス事情を描いているものでは有りません。 
また、現在のサーカスはとても素晴らしく、そこで働いている方々は立派な人ばかりであります。 
この点に対するご批判、中傷等頂いてもご返事しかねますので、よろしくお願い致します。