しのぶは頑張りやさん  ~ラブひな~


 また、転んで膝をすりむいてしまった。
「痛いっ!」
 傷口が赤くはれているけど、大丈夫、血は出ていない。いつも怪我慣れしているから平気、と自分に言い聞かせて私はまた走り出した。
・・・時間がない、時間がない、時間がないっ!・・・
 急いでいた。焦っていた。約束の時間まであと少ししかない。
 パンと牛乳を大事に持って、私は校門をくぐると運動部室へ向かった。
・・・はあ、はあ、はあ・・・
 学校近くのパン屋さんから猛ダッシュで買って来たのだ。私は部室棟の一番奥のドアを叩いた。
「・・・買って、買って、はあ、はあ、はあ、買って来ました!!」
 ドアが慎重に開かれた。中から眼つきの悪い男の子が辺りを窺うように顔だけ出して、他に人がいないのを確認すると私の手を引っ張った。
「はあ、はあ、はあ、きゃっ!」
 思い切り息を切らしていた私は、強い力で引きずり込まれてしまった。
「・・・遅いよ、前原!五分で買って来いっていったろうが!」
 部室でいつも煙草を隠れて喫っている野球部主将が、怖い声で言った。
「・・・ごめんなさい・・・でも、がんばって走ったんで・・・」
 パン屋さんまで結構ある。しかも夕暮れ時は生徒達で混雑していて、なかなか思うように買えないのだ。
「口答えすんじゃね~よ!!」
「きゃっ!」
 私を引きずり込んだ野球部の副主将が頬を叩く。目の前を火花みたいなものが走って、私は泥と埃に汚れた床に倒れてしまった。
「まあまあ、あんまり乱暴にすんな。・・・で・・・前原、これいくら?」
「・・・パンと牛乳で250円です。」
 段々痛くなってきた頬を撫でながら私は答えた。じわっと涙が溜まる気配がしていた。
「じゃ、借りとくわ。」
 いつもの事だ。
「・・・でもよ、ここにいるのは四人だぜ。他の三人の分は?」
「・・・私、そんなにお金持ってません!」
「てんめえ、逆らう気かよ!んあ?!」
 今度はサッカー部の主将が私の制服の胸を掴んで、怖い顔で言う。私はもう泣き出していた。
「ち、泣きゃすむと思ってやがる、甘えんだよ!!」
 ペッと唾が顔にかけられてしまう。私は泣きながら、へなへなと座りこんでしまった。
「じゃあ、始める?」
「そうすっか!」
 サッカー部員の人達が泣いている私に近づいて来た・・・

 私はいじめられっ子だ。
 どこにいてもいじめられてしまう。幼稚園の頃からずっと周りの人達にいじめ続けられている。
 足を踏まれ、階段から落とされ、水を掛けられ、無視され、教科書に落書きされ、お財布がなくなり、髪を切られ・・・その他にも一杯ある。
 キズやアザが絶えない私を心配して、両親が私をひなた温泉に送ったのだ。最初、女子寮のひなた荘でもいじめられると思ってビクビクしていたが、温泉の人達は優しく私に接してくれた。
・・・ああ、ここに居場所がある・・・心地いい・・・
 私は安堵した。そして管理人になった浦島センパイ・・・
 ステキな浦島センパイ。
 浦島センパイのことを考えると、私の小さな胸がきゅん、と痛くなってしまう。東大を目指してがんばる浦島センパイのことが好きで好きでたまらないのだ。
 頭がいいとはお世辞にも言えない私は、早速、家庭教師をお願いした。だって、それだけセンパイの側にいられるもんっ!
 なる先輩とのことが気になっちゃうけど・・・
 まあ、ひなた荘にいる限り、私は小さな幸福に包まれていた。

 だけど・・・だけど・・・ひなた荘の外は昔通りの、ううん、昔以上の地獄だった。

 転校先の学校では、やっぱり初日からいじめられた。
 椅子にガビョウなんて常套手段だった。不良の女の子達が私を女子トイレに連れ込んでお腹を殴る、蹴る、なんてのももう慣れっこだった。
 でもそこから先がいつもと違った。

 いつものように女子トイレに渋々行くと、不良の女の子達がすぐに消えてしまった。代わりに野球部とサッカー部の男の子達が出て来て、私を取り囲んだのだ。
「・・・な、何です?・・・ここ女子トイレですよ・・・」
「なんかよう、こいつ『いじめて下さい光線』出してねえか?」
「そうなんだよ、いじめて、いじめてって言ってるんだよな!」
 みんな私を見て笑い出した。背筋にゾーッとするものが走って、私は一目散に逃げようとした。
「おっとそうはいかねえぜ!」
「あうあうあう!」
 後ろから髪を掴まれて、私は動けなくなってしまう。そして四人の男の子達は、トイレの中へ私を運んでいくのだった。
「いや、いやあ!」
「うるせえぞ!!」
「ジタバタ暴れるとケガすっぞ!」
 スカ-トがめくれて、足が付け根まであらわになってしまう。お気に入りのクマさんのパンツが見られてしまう。私は恥ずかしくなって足を閉じようとする。
「・・・ちっ・・・前原、いいことしてやっからよ、力抜けよ!」
「いや、いやあ、だ、誰か~!」
「うるせえな、おら!」
 私は冷たい感触にハッとした。サッカー部の人がカッターナイフを出したのだ。顔に当てられた私は震えてしまった。
「顔に傷つけたくないだろ?・・・可愛い顔してんのにさ。」
 制服の上までまくれ上がって胸が出されたというのに、私はナイフが怖くてガタガタ震えていた。おしっこが出ちゃいそうなくらい怖かった。
「やっとおとなしくなったな。」
「じゃあ、まずはしゃぶってもらおうかな?」
・・・しゃ、しゃぶる?・・・
「俺は前原のおまんこ、舐めちゃおうかな?」
・・・な、舐める?・・・
 便座に座ったままの私は放心状態だった。4人はベルトをカチャカチャと鳴らすと、あれを出してしまった。ここに至って私はどうやって『いじめられるか』やっと判ったのだ。
「はっ・・・い、いや、いやあっ!!」
 私の絶叫はすぐに消えた。何故ならサッカー部の男の子の1人が、あれを私のお口に入れてきたからだ。
「あぐっ・・・うぐ、うぐ、うぐっ!!」
 汗臭い匂いを感じる間も余りなく、咽喉の奥深くまで入れられたから苦しかった。死ぬかと思った。
「ほうら、歯、立てんじゃねえぞ。そう、そう、そう・・・歯立てるんじゃねえって言ったろうが!」
 私の頭を掴んで、首を揺らす。苦しくなって、涙が目に一杯になった。
「じゃあ、こっちも舐めちゃおうっと。」
 クマさんパンツが脱がされる。野球部主将がポケットにそれをしまうのが見えた。
「ぐう、あぐ、ぐうううっ!」
 胃の中から登ってくる吐く感じ、でも今度は股間を大きく広げられるのに力をこめて抵抗した。
「ナイフが怖くないのかな?・・・ほうら、力抜いてごらん!」
 野球部主将が舌を伸ばして、私に近づいていく。私は嫌悪感に怯えていた。
 ペロ、ペロッ、レロ、
 おぞましい、なめくじが身体を這いずるような感覚。
「舌使えよ!」
 サッカー部ががんがんと激しく出し入れする。
「うえっ、ぐ、ぐぐっ・・・んっ!」
 残りの二人が自分でそれをこすりながら、私の胸を触ってきた。
「うわ~貧乳だ。」
「じゃ、刺激与えて大きくしてやろう!」
 男の子の一人がそれを私の胸になすりつけてきた。獰猛に大きくなったそれの先からは、何か透明な粘液が出ていて、私の身体を汚していく。もう1人は私の小さな乳首をなぶるように触っていた。
「んう・・・う・・・あ・・・あぐうっ!」
 嫌悪感が続く途中、何か変な感じが沸き起こって来る。びくんびくんとまるで電気に触ったように、少しずつ身体が反応していた。
「ちゅぱ、ちゅぱ、ぶちゅう!・・・はあ、はあ、おい、前原は処女だぜ!」
「当ったり前だよ、こんなガキ!」
「ガキ好きのくせによ、よく言うよ。」
「じゃあ、入れちゃえよ、後が続いてんだから。」
「ほんじゃあ、お先!」
 私は朦朧としながら野球部主将の赤黒いそれが、私に近づいていくのを見ていた。まるで他人事のようだった。だけど夢でも幻でもない証拠に、それが入った瞬間
「あ、あ、あ、あ、い、痛、あぐう、ん、ん、ん、んっ!!」
 と絶叫をあげていた。お口にそれが入っていたから、大きく叫べなかった。
 股間に灼熱の棒が当てられたように痛い。何かが破れて喪われたような痛み。ずぶっ、ずぶう、ずぶっとそれが私を掻き回す度に、死にそうな痛み。身体がバラバラになるんじゃないのかなっていう位の痛み。
「い、痛いよっ!!痛い、ああっ!!お母さん!」
 弾みでそれがお口から抜けた瞬間、私は泣きながら絶叫していた・・・  

 気が付くと辺りはもう暗かった。あの四人ももういない。
 私は便座に座ったまま、ほぼ半裸だった。身体中に四人が残していった凌辱の後が一杯残っている。お腹の上にも、お口の中にも、制服の上にも、そして身体の奥深くまで。
 全身がそろそろ乾き始めた欲望の名残でぬるぬるしていた。
 そして便座から、一筋の血が床まで滴っていた。さっきまで清らかだった私のしるしだった。
「ぐす・・・」
 涙が溢れてきた。少し出ると涙が滝のように流れ始めた。どうやっても止まらない。人間の涙って、無限なんだ、とアホなことを考えながら泣いた。
 のろのろと身体を起こすと、今更のように鈍い痛みが身体を走る。少しガニマタのまま、汚れた制服を着ると私は掃除道具のロッカーを開けてモップを取り出した。
「うえ~ん、うええええええ、ひっく、ひく、ひく・・・」 
・・・もう私、清い身体じゃないんだ・・・浦島センパイにあげたかったのに・・・もうダメなんだ・・・
「センパイ・・・センパイ・・・私・・・私・・・汚れちゃった・・・」
 モップで掃除しても、床の汚れは全然落ちない。
 まして私の身体がきれいになるはずもなかった。

 それ以来、四人は私を凌辱している。学校にいる間、ほぼ毎日毎日、1人に呼び出されることもあれば、2人のこともある。
 今日は間食を買いに行かされてからの凌辱タイムだった。

「ん・・・んっ・・・んっ!」
「おお~前原、フェラ上手くなったぞ!」
「うひゃ~すげえ舌使い!」
 2本のそれにご奉仕しながら、私は制服のまま後ろから犯されている。
 慣れとは怖いもので、私はもう痛みなど感じていない。それよりか快感のために、今やおねだりする始末だった。
「気持ちいいか、おう?」
「ちゅぷ、ちゅぷ・・・は、はいっ・・・気持ちいいですう・・・ちゅぷ、ちゅぱっ!!」
「チンポが好きか?」
「じゅぷ、じゅぽっ、ちゅ・・・だ、大好きですう!」
「こいつよ、本当に被虐心の塊だよな、いじめられるのが好きなんだぜ!」
「顔見てるとよ、いじめたくなるんだよなあ~」
「マゾかな?」
「マゾだよ。」
「あ、俺、いきそう・・・前原、いくから飲めよ!口開けろ!」
 あ~んと大きく開けた私のお口の中へ白く濁った精液が注がれていく。その間も後ろからの突きが休まることがなく、私は喘いでいる。
「・・・う・・・う・・・う・・・あん・・・ああっ!!」
 お口の中を苦い精液が支配している。しかし、命令があるまで飲んではいけないのだ。
「口、開けてみ?・・・うわあ、すげえ、きったねえ!!」
「お前が濃いんだよ・・・よし、飲め!」
 許可が下りた。
 ごっくんと飲んだ。これで私は自由に快感を楽しむことができる。ごりっごりっと太いそれが、私を貫いていく感じに私は絶叫していた。
「ああ・・・あん・・・ああっ・・・す、すごい・・・あは・・・あん!!」
「子供みてえな身体のくせに、いっちょ前に感じやがって!」
「小学生面してんのにな~」
「すんげえ、しめつけだ・・・中出ししちゃおう!!」
「あ・・・いや・・・いや・・・ああん・・・あ!」
 身体の中に熱いほとばしりが駆け巡っていく。びくんびくんと小刻みに震えながら私は発射を受けてしまった。
「あ・・・ひどい・・・中なんて・・・」
「次俺行くぜ。」
 サッカー部主将が、私を立ち上がらせるとテーブルに手をつかせて、バックから侵入する。
「あん!・・・ああ・・・ああ・・・あう、あんっ!」
 じゅ、じゅっ、ぱん、
「お口でしてよ、しのぶちゃん!」
 もう1人が私のお口に差し込んで来た。せっかく後ろからの攻撃に集中出来ると思ったのに、少し残念だったけど私は舌を伸ばした。
「ちゅ、ちゅる、じゅる・・・あん・・・あ・・・んっ、んっ、んっ・・・はあっ、あん、あああん!」
「うわあ、こいつのフェラすげえ・・・あ・・・出る!」
 何を思ったか、サッカー部員がいく寸前にお口から引き抜いたそれを、半分残ったままの牛乳瓶に入れてしまった。
「う・・・特製ドリンクだ・・・う・・・じゃ、半分はパンに・・・」
 彼は嬉しそうに牛乳瓶をシェイクしながら、置いてあった食べかけのカレーパンにも白濁した液体を振り掛けたのだった。
「あん・・・あ・・・あうん・・・んっ!」
 私は快感に溺れながら、じっとその光景を見ていた。
・・・何するんだろ?何してんだろ?・・・あん・・・あは・・・はあんっ!・・・
 作業を終えたサッカー部員が、瓶とパンを持ってこちらを振り向いた。顔には笑みさえ浮かんでいた。
「じゃあ、えっちしながら、ザーメンフード食べよっか~!」
「え?・・・あん・・・あう、あう、あう、あう!!」
 私のお口にカレーパンが無理矢理入れられた。パンをかんだ瞬間、じわっと流れ出る苦い味。逃げようにも後ろからしっかり侵入されていて動けない。
「今度は牛乳だよ!」
 牛乳瓶が唇に当てられた。必死になってお口を閉じても、中のパンが邪魔だった。
「食べにくいだろ、いいから飲めよ!」
 頬っぺたをぎゅっと引っ張られた。その隙に牛乳瓶の中身が、空になるまで注がれていく。
「んあっ。う、う、う、ああ、あぐ、あぐ、あぐっ!」
 ひどい味だった。最低の味だった。私は吐き出すことも許されず、パンをかみ、牛乳を飲むことを強要されたのだった。泣きながらすべてを胃に流し込むと男の子達は笑いながら
「どうだ、おいしかったか、え?」
「は、はい・・・おいしいですう・・・あん・・・はあっ!」
「くくくく、こ、こいつ変態だ、ザーメンフードがうまいんだってよ。」
「これからは毎日、犯して、飲ませてやろうな。」
「筋金入りのザーメン中毒だもんな。」
「余りのうまさに泣きながら喜んでるよ。」
 と笑うのだった。
「じゃあ、俺もそろそろいくとするか。」
 ぱん、ぱん、ぱんっ、
 後ろからの突き上げが強くなった。激しく私のあそこをえぐるそれが、敏感な1点だけを刺激する。目の前がどんどん白くなっていく。
 ひどい目に合っているというのに、私は悶えているのだった。
「はあん・・・ああん・・・すごい、すごい、すごい!・・・わ、私、私・・・・あっ!!」
「いくのか、いくのか、前原、いっていいぜ、おら、いきやがれ!」
 不意に目の前に浦島センパイがいるような気がした。浦島センパイに抱かれているような気がした。
「んっ・・・ん・・・ん・・・あん・・・あんっ!ああっ!!」
『センパイ、浦島センパイッ!!・・・もっと、もっと私にしてえっ!!』
 心の中で叫んだ瞬間、強烈な快感が私の全身を溶かしていった。

「えん・・・えん・・・ぐす・・・ぐす・・・」
 すべてが終わると私は泣いてしまう。
・・・今日こそ泣かない、絶対泣かないって決めたのに・・・
 涙が流れない日など、学校がお休み以外にはない。
『今度、ビデオ撮影しようね~』
『朝から晩までえっちしようね、クラスの男子全員呼んで。』
『全員の飲まないとお仕置きだよ。』
『妊娠しても構わないから、ね。』
 4人はそう言って帰っていった。
・・・明日という日が永遠に来なければいいのに・・・
 私は何とか立ち上がった。

 夕方、ぼんやりと家路を歩いている。
 私はきっとひどい有様だろう。髪はくしゃくしゃ、制服は汚れ、膝小僧はきっと擦りむいている。たぶん、ひどい匂いのはずだ。
 鏡を見るのも恐い。
・・・ひなた荘のみんなにさえ、会わなければいい・・・
 私はそう思った。
・・・急いで帰って、お風呂にさえ入ればバレなくて済む・・・
「おい!」
 私の視界を大きい影がさえぎった。小学6年生の男の子だ。身長など遥かに私より高く、横幅もずいぶんとあってがっしりしている。
「遅いじゃねえか!」
「あ、こんちは・・・その、あの、学校でいろいろ有って・・・」
「もうみんな、待ってるから来いよ!」
「え、で、でも私、ご飯つくらな・・・きゃっ!!」
 襟首を捕まえられて、まるでさらわれるかのように公園へ連れて行かれる私。
 公園では数人の男の子達が私達を待っていた。
「連れてきたぜ、オモチャ!」
・・・オ、オモチャ!?・・・
 忘れていた。この小学生達もいじめっ子なのだ。
 そう、私は学校とその帰り道に永遠に『いじめられる』のだ。

・・・しのぶちゃんは頑張りやさんだもんね・・・
 浦島センパイの笑顔が浮かんだような気がした。
 
 公園の砂場の脇のオブジェの中で、私は小学生のそれを丁寧に舐めていた。
「んっ、ん、んっ・・・あ・・・はんっ・・・ん、んうっ!」
 私より大きい6年生の男の子は、目をつぶって気持ちよさそうだ。まだ皮の被ったままのピンク色したきれいなそれは、さっきから苦い液体を絶え間なく出し続けていた。
「う・・・しのぶ・・・しのぶぅ・・・ああ・・・よ、よし入れちゃうぞ!足、開けっ!」
「じゅぷ、じゅぷっ・・・は、はい・・・ああっ!」
 狭いオブジェの中で命令されて足を開いたら、途端に男の子が入れてきたのだ。
・・・い・・・痛いっ・・・痛い・・・痛いよっ・・・ああっ・・・
 男の子は闇雲に突くだけだった。私のことなんて、彼は気にもしていないのだろう。自分の都合のいいように動き回って、私の中で暴れるだけだった。
 私は目を開けた。彼の仲間達がオブジェの中を隠すように周りを取り囲みながら、私達を覗いていた。
・・・あ・・・みんな私のこと見てる・・・いじめっ子達、目がギラギラして、半ズボンの中のそれを大きくして・・・私を見てる・・・ああっ・・・いやらしい・・・あっ・・・やらしい・・・あんっ・・・さっき4人の男の子達にレイプされて、公園で小学生にまでレイプされちゃってる・・・私・・・いやらしい・・・
 にゅぷ、にゅぷ、じゅ、
 彼がぎゅっと私の腰を強く抱え込むと、痛みが過ぎ去って濡れ出した私は、いっそう感じてしまうのだった。
「あ・・・あ・・・ああ・・・はあっ!!」
 私もいつしか彼の大きな身体にしがみついていた。
「あ、出るっ!」
 男の子が叫び、体内に射精されてしまった。びくん、びくんと熱い精液が身体の中を駆け抜けるたびに私も反応してしまう。
「あん・・・あ・・・あふう・・・ふう・・・」
 身体を起こして私自身を見た。内圧で押し戻される白い濁った液体が滲んでいた。
「気持ちよかったあ・・・じゃあ、次いいぞ!」
 待ってましたとばかりに、次の男の子が私にのしかかって来た。

 雨の音にぼんやりした頭が次第にはっきりしていく。
・・・三十分くらい、うとうとしちゃったのかな?・・・
 男の子達も、お母さんらしき人の『ご飯よ!』って言う声に一人ずつ姿を消していった。
・・・お母さん、か・・・お母さん、元気かな・・・
『しのぶ、またいじめてやるからな!』
 と言って、あの大きな六年生は帰っていった。
 乱れた制服を直す。泥で汚れたのはしょうがないにしても、精液が振り掛けられたり、こぼれた跡がひなた荘のみんなにばれたら、大変なことになってしまう。
・・・それに雨に打たれれば、涙の跡もごまかせるもんっ・・・
 突然、冷たい雨じゃなくて暖かい水が、頬を伝っているような気がした。
・・・センパイ・・・浦島センパイ・・・今だけ泣いちゃうよ・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・
 泣きながら歩けば、雨が涙を隠してくれる。私はひなた荘に向かって歩き出した。

「ひっく、ひっく、ぐす、ひっく・・・」
「おーい!」
「ぐす、ぐす・・・?あわあわあわ・・・う、浦島センパイ!!」
 私は急いで袖で涙をぬぐった。泣きはらした眼は隠せないけど、やらないよりましだもん。
「あ~あ、しのぶちゃん、雨に濡れちゃって・・・傘持ってないんでしょ?ほら。」
 浦島センパイ、傘持って来てくれたんだ。私は差し出された傘の中に入った。
「・・・ちょっとしのぶちゃん?・・・ケガしてるの、膝?!」
「あわわわ・・・その、あの、ころんだだけですう・・・」
「ホントにそそっかしいんだから。あ~泥だらけだよ。帰ったらすぐお風呂入りなよ。」
 浦島センパイが優しく笑う。
「・・・はいっ!」
「しのぶちゃんは、頑張りやさんだもんね。」
「セ、センパイ・・・」
・・・だめ、涙が出ちゃいそう・・・っていうか、もう出てる・・・
「さ、帰ろう!」
 夢のような帰り道。楽しい帰り道。浦島センパイと二人きりの帰り道。もう何を話したのか覚えていないくらい。
 雨の道を転びそうになった私をセンパイが支えてくれた時、私は確かに幸福だった。少なくとも今この瞬間だけは、地獄ではなかった。

「しのぶ・・・いいか?」
 お風呂に入ってさっぱりした後、素子センパイの声がした。
「は、はい。どうぞ。」
 襖を開けて素子センパイが入った来た。何やら真剣な顔だった。
「しのぶ・・・」
「はい、何ですか?」
 木刀がカタカタ震えている。
・・・ひょっとして私を斬るのかな・・・?あわわわ・・・
 やがて、素子センパイは口を重そうに開いた。
「・・・いじめにあってるそうだな。」
「!・・・い、いえ、あってません・・・」
「本当のことを言え。」
「ほ、本当です!」
 もう涙腺が熱くなってきていた。身体も火照っていた。
「いじめなんか、あってません!・・・殴られたり、水掛けられたり、お財布取られたりしてませんっ!」
「そうか、そんな目にあってるのか・・・」
・・・あわあわ、しゃべっちゃったよ~私のバカバカ~・・・
「い、いじめられて・・・ぐす、ぐす、ぐす、ひっく、うえ~ん!」
 もうこうなると止まらないのだ。素子センパイの顔が涙で歪んで見えた。
「・・・お前の同級生の姉が私のクラスにいる。助けてあげたくても、いじめっ子が怖くて助けられないって、泣いて私に言ってきた。・・・お前、そんな目にあってるのに何故私達に言わない!?」
 畳に顔をこすりつけて泣く私の肩に、素子さんは優しく手を掛けてくれた。
「ひく、ひっく、うえ~ん・・・だって怖くて言えないんですう・・・うわ~ん・・・ひっく!」
「・・・そうか・・・相手は集団か?」
「・・・は、はい・・・でも他のみんなには・・・」
「安心しろ・・・何も言わん。私の胸の中だけにしておく。」
「は・・・はい・・・ど、どうするんです?」
「少しの間辛抱していろ。」
「はい。」
・・・でも素子センパイ、その数日間だって地獄なんだよ・・・
 私は、木刀を振り回しながらいろいろ考えこんでいる素子センパイを見ながら、そんなことを思ったりしていた。
 まして凌辱されてる、なんて死んでも言えそうになかった。

 知らないおじさんの案内で私はネオン街を歩いていた。
「・・・じゃあ、ここにしようか、ね、しのぶちゃん!」
 おじさんは、一番派手でけばけばしいホテルの前で足を止めると、私の腕を引っ張った。
・・・入るしかないのね・・・
 ため息とともに私は足をホテルの中に入れた。

 これも『いじめ』なのだろうか。
 私は例の運動部四人組に強制されて、『援助交際』をすることになったのだ。
『お前なら五万円取れる!』
『頼む、俺達お金がないんだ!』
『お前にも金やるから、な!』

 落ちこむ、私、もう、どうしたらいいか、わかんない……


 普段、私をとことんいじめるくせに、凌辱するくせに四人は頭を下げて私に頼み込むのだった。
・・・お金なんて欲しくないのに・・・
 挙句の果てに、断るとどうなるか判ってんだろうな、もっといじめてやるからな、なんて言うのだ。私にはどうしようもなかった。

 駅でおじさんに声を掛ける私。
『あうあうあう、わ、私と、え、援助交際しませんか?』
 って。こんな恥ずかしいことさせるなんて、ある意味最大の凌辱だった。
 十人くらいに声を掛けたけど、みんなこっちを見ると
『そんなことしちゃだめだよ、早く帰りなさい。』
 なんて諭されちゃう私。いじめっ子達もいい加減、あきらめたのか、
『じゃあ、最後、あのおっさんにしようぜ。』
 なんて言う始末。私は、ほっとしながらも最後の太ったおじさんに声を掛けた。
『援助交際・・・?うほうほ、可愛いね・・・よし、しようか~!』
・・・あうあうあう、き、決まってしまった・・・

「・・・じゃあ、シャワー浴びてきます・・・きゃあ!」
 私はおじさんにいきなり抱き抱えられてしまった。
「時間もったいないから・・・始めようよ!」
「あぐあぐあぐ・・・あ・・・きゃあ!!」
 おじさんはベッドに私を投げ出すと、覆い被さって来た。
・・・苦しい・・・苦しい・・・きゃ!・・・
 おじさんがスカートの中に手を忍ばせてきたと同時に、私の首筋を舌で舐め始めた。背中がぞくっとした。
「華奢だね・・・しのぶちゃん・・・う~ん、いい匂い・・・しのぶちゃんの身体、ミルクの匂いだね。」
 太腿を指でなぞりながら、あっという間にパンツが降ろされてしまう。同時におじさんは、固くなっているそれを私に握らすのだった。
「おじさんはね、おじさんはね、しのぶちゃんみたいな小っちゃい娘が好きなんだよ・・・うほうほ・・・この真っ平らな胸がいいんだな~、うほうほ!」
 おじさんは今度はスカートの間に顔を埋めた。もうパンツが脱げているので、私自身がおじさんにもろ見えだ。恥ずかしくて死にそうだった。
「ああ、しのぶちゃんの汗!・・・う~ん、いいお味だね、うほうほ。」
 ゴリラのように叫ぶとおじさんは私自身に舌を伸ばした。
・・・んっ!・・・あはっ・・・ん・・・ん、ん、ん、あ、ああっ!!・・・
 目を開けて天井を見る。鏡がはめこんである天井には、制服のまま身体を投げ出している私と私の下半身に顔を埋めている半裸のおじさんが映っていた。
・・・私、おじさんに、あそこを舐められてる・・・何だか気持ちいいよお・・・あん・・・あ、すごい、おじさんの舌・・・どこ舐めるの・・・きゃ・・・あ、あうあうあう・・・運動部四人組なんかより全然、気持ちいい・・・
 じゅ、じゅぱ、れろ、
「・・・しのぶちゃんのおまんこ、可愛いねえ。おいしいし・・・おじさんのも舐めてくれる?」
「・・・あ・・・ああん・・・は、はい・・・よいしょっと・・・」
 おじさんが下になり、私への攻撃を続けている。私は快感に震えながら、おじさんの上に乗ってズボンと白いおじさんのブリーフを脱がした。
・・・あ・・・大きい・・・赤くて、黒い・・・おじさんの・・・それ・・・
 運動部四人組や小学生達と違って、太くてたくましくって、映画で見たエイリアンみたいなそれ。だんだん頭がぼうっとして、私はそれをお口に含まずにはいれなかった。
 ちゃぷ、ちゅぷ、じゅぷっ、
・・・大きくて全部入らないよう・・・あ・・・すごい、青い血管がぴくぴくしてる・・・こんなの、私に入るのかな?・・・あは、あん、あ、お、おじさんの舌が私を・・・あ・・・あうっ!!わ、私も負けずに、がんばらなきゃ!・・・
 お口に全部入らないので、舌先でそれのてっぺんをぺろぺろ舐める。同時に添えた両手を上下にシャフトする。運動部4人組を早く終わらせるために自然と覚えた方法だった。
・・・すごい、すごい、おじさんの・・・ひくひくしてる・・・ああ・・・私も舐められて気持ちいいよお・・・
 あむっと奥まで入れてみた。たちまち私の小さい咽喉の奥にまでそれが達し、咳き込みそうになった。だが、舐めながら指でくりくりするおじさんの動きに、次第に私のお口はおろそかになっていった。
「はんっ・・・あ・・・ああっ・・・私、私・・・ああ・・・私・・・ああっ!」
・・・こ、こんなに誰も気持ちよくしてくれなかった・・・丁寧に舐めてくれなかったよお・・・
「おほおほ、そろそろ欲しいでしょ、おじさんのおちんちんが。」
 私は満足に返事もできずに、ただおじさんの目を見つめて首を縦に振るだけだった。
「じゃ、入れちゃうよ。」
 おじさんが身体を起こして、私をそうっとベッドに寝かす。再び天井に制服姿の私がいた。
・・・大の字で、顔をピンク色に染め、ぼうっとしている私・・・快楽への期待に濡れまくっている私・・・まるで普段の私と違う・・・いやらしい顔をした私・・・おじさんの巨体が私に覆い被さって来た・・・
「あ!あ!あ!あ!ああっ!あんっ、あ、す、すごい、すごい、すごい、すごい!!」
・・・全然痛くない・・・ううんすごい気持ちいいっ!・・・あ、壊れる、壊れる、壊れちゃう!!・・・あ・・・死ぬ、死ぬっ、何、何、何、この感じ・・・
「気持ちいいかい?おほおほ。」
「あんっ!・・・は、はい・・・気持ちいい・・・気持ちいい・・・気持ちいいよおっ!!」
 全神経が私自身に集中しているような感じだった。おじさんに両手と両足をからめて、必死になってしがみついた。そうしないとどこか遠くに行ってしまいそうだった。
 ごりっ、ごり、ごり、
・・・すごく固いそれが、身体の奥まで入ってる、入ってる、うわ、あわわわわ、何、何?・・・奥まで、奥まで、こんなに、裂ける、裂けちゃうよっ、ああ、裂けるっ!・・・
 ずん、ず~ん、ずんとリズムを取って、おじさんが動く。白い閃光が光っては消え、消えては光った。頭の中が真っ白になっていく。
・・・何?何なの?・・・あ、あ、あ、あ、私が、私でなくなっていく・・・あ・・・何?あ、あ、あ、ああっ!!・・・
「しのぶちゃん、気持ちいい?」
「あ・・・いいですう・・・いいですうっ!・・・あ・・・私・・・」
 後が言葉にならない。
「いきそうなんだね、うほうほ、そういう時はいくって言うんだよ。あ~おじさんもいい気持ちだ。しのぶちゃんの中、あったかくて溶けちゃいそうだよ。」
「あ、あ、あ、あ、あああっ!!・・・私、私、いくうっ!!」
 真っ白い光が頭の中で爆発した。身体が自分の物じゃないように、飛び跳ね、反り返り、弓なりにのけぞった。
 不意におじさんが浦島センパイに見えた。
・・・あ・・・センパイ?私、浦島センパイに抱かれてる?・・・幸せ・・・あわわわ、なる先輩に見つかったらどーしよー!?・・・
「ああいいっ!・・・私っ、いくう、いくよおっ!!」
 生まれて初めて私は達した。

 備えつけのボディシャンプーをたくさんつけて、私はそれを洗っていた。
 ちゅぷ、ちゃ、ぐちゅ、
 私はイスに座ったおじさんのそれを一生懸命洗ってる。さっきそれはたくさん出したばかりなのに、もう私の小さな手の中で大きくなっていた。
「あ・・・おじさん・・・そんなに・・・あん・・・そんなに触ったら・・・私、洗えないです・・・」
 タイルに足を着いたままおじさんを洗う私の乳房を、おじさんは手のひらでまさぐっているのだ。ぴくんぴくんと震えて、洗えなくなってしまう。
「・・・しのぶちゃん、大分開発されてきたね・・・じゃあ、こっちはどうかな・・・?」
「!・・・だめですっ、洗えませんっ・・・あ、だめっ・・・だめです・・・ああっ!」
 おじさんの泡だらけの指が、下半身に滑り込んだ。ぬめっとした指の感触が私の中に吸い込まれていった。
「あう!あうっ!・・・あ、あんっ・・・あ!!」
「うほうほ、またこんなに濡れちゃって・・・さっき、あんなにいっちゃったのに、ホント顔に似合わず、すけべな子だね~!」
「私・・・す、すけべじゃない・・・ああっ!!」
 おじさんが私の突起を指で摘んだのだ。びりっと身体から力が抜けて、おじさんに倒れかかってしまった。
「敏感なんだね~、じゃあ、ここでしちゃおうか。」
 おじさんはイスをどけて、お風呂場の床に寝転ぶと私を上にする。私はもうおじさんのなすがままだった。
「あ、んっ!」
 おじさんのそれが段々私の中へ入っていく。
・・・すごい、あんなに大きいのに、私の中へ入っちゃうの?・・・私ってすけべなのかな?・・・いやらしいのかな?・・・
 と考えているうちに、すっぽりと入ってしまったおじさんのそれが動き始めた。
「しのぶちゃんもいいように動いてごらん!」
「は、はいっ・・・あはっ・・・ん・・・んんっ・・・あうっ!」
 おじさんの命令通りに前後左右に私は動いた。泡で滑りやすくなっている私の身体を、おじさんのそれがしっかり貫いている。
「あんっ、あん、ああん、はあっ!!・・・いいっ、気持ちいい!!」
 腰を揺らし、自分の一番感じるトコに固いそれを何度もこすりつけて、私は喘いだ。おじさんはそんな私の背中を優しく撫でながら、下から私を見つめているのだった。
「いっちゃうの?感じてるの?」
「はいっ!・・・あん・・・また私、いっちゃうんです、あんっ!!」
「いいよ、どんどんいって、いっていいよ!!」
「あん、あん、あん、あん、ああっ、またいっちゃう!!」
 高まっていく快感は終わりそうにもなかった。

「おじさん帰るから。じゃあ、約束のお金・・・」
 まだ、私はぽうっとしていた。身体に力が全然入らない。
 一人でおじさんがてくてく歩いていくのに慌てて気づいて、何度もぺこりと頭を下げていた。
・・・あ・・・こ、こんなにもらっちゃった・・・
 五万円もの大金だった。
・・・こんなに気持ちよくしてもらっちゃって、その上お金なんて、いいのかな?・・・
 返そうと思った途端、お金がひったくられた。
「あうあうあう!」
 運動部四人組だった。彼等はずっと待っていたのだ。
「遅かったな、前原!」
「うひょ~五万円だぜ、うっひょ!」
「ようし遊びに行こうぜ!」
「あ~前原、千円やる。」
「あうあう、・・・あの、その、お金もらえないです・・・」
「あん?何言ってんだ、こいつ?」
「お金、返さないと。」
「馬鹿か、コイツ?」
 私はお金を取ろうとした。
「てめえ、ふざんけじゃねえよ!」
 髪の毛が引っ張られて、捕まってしまった。
「は~はん、そうかおっさんにホレたか?」
「散々やられて気持ちよかったのか、え?」
「・・・違います、こんなことしてお金もらったら、バチが当たります!きゃ!!」
 頬っぺたが叩かれた。髪の毛がブチブチ抜ける音がして、私は地面に崩れてしまった。涙がまたこぼれていた。
「お前は俺等の言う通りしてりゃいいんだよ!淫乱のくせに!!」
「どうする?」
「とりあえず、こいつをやっちまってから、遊びに行こうぜ!」
「ここはまずいぜ。」
「公園行くか。」
「・・・いい加減にするんだな。」
 聞き覚えのある声がした。
「あわわ、も、素子センパイ!」
 木刀を手にした素子センパイがそこに立っていた。
「女一人かよ、ちょうどいいや、前原と一緒にやっちまおうぜ!」
 続く展開はよく判らなかった。暗くてよく見えないし、涙で目が霞んでいたから。
 とにかくボキッ、バキッと音がして、骨の折れる音やげえっという男の子の声だけが聞こえた。
「しのぶ、立てるか?」
「は、はい・・・」
 私は立ち上がった。周りでは四人の男の子達が、手や足や頭を抱えて苦しげにのたうち回っているようだった。
「おい!」
 素子さんは野球部の主将のどうやら折れたらしい腕を木刀で突っついた。
「痛てえ!痛てえよ!!」
「お前ら、二度としのぶに近づくな!近づいたら・・・次は手や足じゃ済まないぞ!文句があるなら、ひなた荘の青山素子の所まで来い!!」
「・・・」
「判ったのか!!」
 木刀で叩くと、悶えながら
「い、痛え!わ、判ったよ!痛て、痛て、痛え!」
「判ったよ、じゃないだろ、判りましたと言え!!」
「わ、わかりました、もう近づきません、絶対に!」
「よし、じゃ、しのぶ、帰るぞ!」
「はい・・・」

 帰り道、素子センパイは無言だった。口を開こうととしても、黙ったままの素子センパイが怖くて、なかなか話し掛けられなかった。
 それでも勇気を出して私は声を掛けた。
「あうあう・・・あの?」
「・・・何だ?」
「・・・あ、ありがとうございます。」
「あの四人以外にもいたはずだな、いじめっ子は。」
「はい・・・」
「明日、もしいじめられたら私が片付けてやるから、安心しろ。」
「はい。」
「・・・それからもう身体を売ったりするな。」
「え?」
 じわっと涙が出てきてしまった。
「身体は、好きな男のために取っておけ。あれは、普通のいじめじゃない、お前、強姦されてたんだろ、あの四人に?」
 返事ができない。ばれていた、すべてばれてしまっていたのだ。
「・・・そうだ、あいつらの急所、潰しておけばよかったな・・・」
「ひく、ひっく、ぐす・・・うえ~ん!」
「もう泣くな。みんなには言わないでやる。もちろん、浦島にもな。」
 それきりひなた荘まで私達はずっと無言だった。ただ、伸ばしてくれた素子センパイの手を私は握りしめながら歩いた。
 その手はとても暖かだった。

 翌日から学校へ行くと、もう誰も私をいじめたりはしない。
 例の運動部四人組も、私を避けているみたいだった。彼等の手や足に巻いた包帯やギプスがとても痛々しく見えるから不思議だった。
 そのうちにお友達もやっとできた。例の素子センパイのお友達の妹さんだ。休み時間や放課後は一緒のグループになって、楽しくおしゃべりするようになった。
 そして小学生達も、もう何故か私を待ち伏せしたりしない。

・・・でも・・・でも・・・

 夜、身体がうずいてしまうのは何でだろう?
 凌辱されている間はあんなに辛かったのに・・・今は何で我慢する方が辛いんだろ?
 私はお布団の中でずっと考えている。
 妙に熱く火照った身体をもてあましながら考えている。

・・・おじさんの太くてたくましくって、青い血管をぴくぴくしてるそれ・・・私の手に入らないくらい大きいそれ・・・
・・・ごり、ごりっ、ごりって私を貫いたそれ・・・
 自然に手が下半身へ伸びていく。パンツの中を探ってみると、私は何故か濡れている。熱い熱いとろとろの液がたくさんあふれている。そして指がどんどん奥に入っていくのだ。
・・・浦島センパイ・・・私、私・・・いやらしい女の子になっちゃったよ・・・あん、センパイ・・・私を抱いてえっ!・・・
 妄想の世界で私は浦島センパイに抱かれている。私はセンパイの上に乗り、下になり、犯されまくっていた。よだれと汗とセンパイの精液まみれになりながら、喘いでいた。
 くちゅ、ぐちゅ、ちゅく、
 そして、大きい声で絶叫しながら、センパイにしがみつくのだった。
・・・センパイ、いく、私、いくうっ、いっちゃう!!・・・

 今、私は、果てることない妄想地獄にいるのだ。

 

(了)

 

亭主後述……

うーん、書いてて段々引いちゃいました……
鬼畜じゃないのかな、私って。
素晴らしいインスピレーションをDDDさんから頂いて、寄贈したのですが……オチがいまいちですかな?
救いを入れてみたんですけどどうでしょうか?本当は素子も調教されるってパターンも考えたんですけどね。
いじめ地獄よりましでしょう。
では、ご感想をお聞かせ下さいませ。……本当にこんなことしたら、駄目だよ!