Complex Blue ~機動戦士ガンダムSEED~


 薄暗い部屋の中で、淡い光だけが寝台を照らす。

  寝台の周りには、衣服が散らかっていた。

  白と黒の色調の連合軍士官の制服。そして青い色調の少年兵の制服だ。

  二人は部屋に入るなり、口付けを交わし、人が変わったかのように、お互いを貪り、衣服を剥ぎ取っていった。

  ここは、連合軍の強襲機動特装艦アークエンジェルの内にある一室。この艦の副長を務めるナタル・バジルール中尉の私室として利用されていた。

  寝台の上で蠢く男と女。男は女を組み敷き、片手で下着の中の秘所をまさぐっている。

  男の指が、奥深く侵入するたびに、女は顎を仰け反らせ、甘い吐息と共に歓喜の声をあげた。

  羞恥と媚びを含んだその声に、男はまだ不満だった。

  淫靡に妖しく濡れた唇に吸い付き、口内を蹂躙していく。

  ゆっくりと、唇を離し、二人の間を結ぶ唾液の橋を恍惚の表情で眺めるナタル。

 「ナタルさん、もっと感じて・・・もっと自分を曝け出して・・・。他の人には見せない、貴女の本当の姿を、俺に見せてください」

 「・・・サイ・・・」

  くちゅ。

  下着の中の秘所を犯す指を増やす。

 「んっ」

  中指で奥深く侵入しながら、人差し指には別の動きを加え、襞の感触を楽しむ。

 首筋から、肩を通り、黒い光沢を放つブラジャーに覆われた乳房を態と避けながら、臍、下腹へと舌を這わせる。

 「塩辛いですよ」

 「だから、シャワーを浴びてからと言ったのに」

 「嘘はいけないですよ。部屋に入るなり、シャワーどころか強引に俺を求めてきたのは貴女です」

  ナタルの頬が朱に染まる。

 「・・・それより、胸も」

 「何ですって?」

 「・・・・・・・オ・・・オッパイも弄ってほしい」

  ナタルは顔を背けながら言った。

 「スケベだな、ナタルさんは。でも、どうしようかな」

  サイの口の端が吊り上る。

 「先程から、ずっと俺が奉仕してあげたんですから、やはり次は貴女の番でしょう」

 「私の奉仕・・・」

  ナタルは喉を鳴らす。唾液の分泌量が一気に増えたようだ。

  まるで身体が奉仕することを求めているようだった。

  サイは仁王立ちになり、彼女の奉仕を待った。

  彼女の眼前で、激しいほど自己主張する男性器。

  赤黒く大きなそれは、ナタルを幾度も絶頂へと導いたものだった。

 「どうしたんです。貴女の大好きな俺のローエングリンですよ」

  ナタルはサイのペニスの茎に手をかけようとする。

  だが、サイはそれを払った。

 「口だけでしてください。貴女のその魅力的な唇で、舐って・・・」

  飼い主の様子を伺う子犬のような目でサイを見上げ、コクリと頷く。

  ちゅぷ、ちゅぱ。

  サイとナタルの息遣いだけが、支配していたこの部屋で、新たな音色が加わった。

  ナタルは紅と唾液で妖しく彩られた口唇を開け、サイのペニスを一気に飲み込む。

  咽喉で先端の感触を楽しむと、ストロ-クをゆっくりと開始した。

  上顎の壁面と生き物のように蠢く舌で、サイのペニスが口内に侵入するたびに、刺激を与えつづける。時には鈴口、カリや縫い目を。軽く歯を立て、刺激を与えることもあった。

「ちゅぱ、ちゅぷ、ちゅぽ、ん、ふぅ・・・ちゅぷ、ちゅぱ」

  規則正しいリズムの中に、フェイントでサイのツボを付いてくるナタルの口技の巧妙さがあった。

 「いいよ、ナタルさん。すごく気持ちいい。その顔も工口くてサイコーだよ」

 サイの言葉はナタルを一層興奮させた。時折、吸引力を強めてストロークするようになる。俗にいうバキュームフェラだ。

  サイは誇らしげに、その様子を見下ろした

 

 艦内では、兵達から『鋼鉄の処女』とも揶揄されるナタル・バジルールが、情熱的に奉仕してくれている事実に、サイの心は否応なく昂ぶった。

 だが、その昂ぶった彼の心は、理性の束縛から解き放たれ、同時に、心の奥底で押し殺していた暗い心を呼び覚ます。

 自分のペニスに奉仕するナタルを、想いを寄せていた少女へと一瞬錯覚した。

(・・・あいつにも、こんな事やらされてんのか、フレイ・・・)

 ナタルの口内で、サイのペニスから青臭いカウパー腺液が分泌され始める。彼女は舌先で転がし、味わいながら嚥下した。

「袋も舐めるんだ」

 ナタルは目を潤ませながら、ただ頷き、竿を持ち上げ、袋に舌を這わせる。

「んん・・・ちゅっ・・・ぴちゃ、はぁ、ちゅぱ・・・・・どう?」

 その問いにサイは何も答えない。ただ熱い眼差しだけを彼女に送り、 頭を撫でるだけだった。

 ナタルは甘い吐息をペニスに吹きかけ、袋にむしゃぶりつき、玉を口内で転がし、次いで軽く吸い上げる。

 サイを色に溺れた女の目で見上げるナタルの表情は、「これなら、どう?」と言っているかのようにも見えた。

「ナタルさん、そんなに美味しいの?」

「ぴちゃ・・・ん・・・美味いわけがないだろう・・・・・ちゅぷ・・・ただ、口に含むのは・・・ん・・・ちゅぱ・・・それほど嫌いではない・・・」

 竿の裏側に舌を這わせ、一気に亀頭の方まで舐り、再びペニスを口に含む。

「・・・好きなんでしょう、俺のチ*ポが」

 ナタルは答える代わりに、鼻を鳴らしてフェラチオに没頭する。 部屋は淫靡な水音と、獣のような荒い息だけが支配していた。

 じゅぷ、じゅぽ、じゅぷ、ぷちゅ、ぶちゅ、ぴちゃ・・・・じゅぷ、じゅぽ、ちゅぷ。

 口内には大量のカウパーの味が染み渡っている。射精が近いのだ。ナタルはここぞとばかりに唇を窄め、吸引力を高め、舌先で敏感な鈴口を舐り始めた。

 サイもピストン運動を開始する。ナタルの頭を両手で掴み、射精に向けて、ガンガン腰を振り続けてた。

 

「んん、ちゅぷちゅぽ、じゅぽ、んんんん、はふぅん、じゅぷじゅぼ」

 「はあ・・・はあ・・・いいよ、ナタルさん。そろそろイキそうだよ・・・・」

  サイは腰を引くと、片手でペニスの狙いを定め、もう片方の手でナタルの顔を向けさせた。

 「射精るよ、口開けて!!」

 「きて! いっぱいかけて、サイ!!」

  びゅる、びゅびゅっ。

  サイは大量のザーメンをナタルの美貌にぶちまける。断続的な射精は、髪や鼻、口唇、乳房を包む黒いブラジャーを汚した。

  ペニスを擦りつけ、顔に付着したザーメンを伸ばす。

  ナタルは口の中で、暫しの間、味を楽しむと、サイに見せつけるように舌先に残り液を散らつかせ、その後嚥下した。

  そして、最後にサイのペニスを綺麗に舐めあげる。

 「・・・・・ん、ちゅ」

  恍惚の表情を浮かべるナタル・バジルール。

  サイは艶欲の女神に目を奪われていた。

 「・・・・・サイ」

 「なんですか?」

 「今・・・私とキスできるか?」

  サイは一瞬の間を置き、ナタルを強引に抱き寄せた。

  そして、彼女の唇を貪るように犯した。


  サイが『バジルール中尉』と、ナタルが『アーガイル二等兵』と肉体関係をもつようになったのは、地球に降りてからの事だ。

 

  親友のキラ・ヤマト。そして許婚であったはずのフレイ・アルスター。

  二人の関係を知ったことで、サイの心は底の見えない闇に突き落とされた。

  友情、嫉妬、そしてナチュラルであるという劣等感。様々な感情が、サイの心に入り乱れていた。

  幾度もキラとフレイの言葉がフィードバックしてきた。

 

 (サイが僕にかなうはずないだろう!)

 (昨夜はキラの部屋にいたの)

 

  そんなある日、サイは見てしまった。

  ストライクガンダムのコクピットで、声を押し殺しながらも歓喜に咽び泣くフレイの姿を・・・。

  キラの膝の上で、後ろから荒々しく乳房を揉みしだかれ、下着をずらされ、秘所にはペニスを迎え入れていた。

 

  翌日、サイは無断でストライクを起動させた。だが、歩かせる事もままならなかった。

  得られたのは、キラとの決定的な力の差の再認識、恋人の心を取り戻そうとして自分を見失った馬鹿な男というレッテル、そしてマードック曹長の顔面パンチと、三食昼寝付きの営倉暮らしという処遇だった。

 

  ナタル・バジルールは、自分にも他人にも厳しい女性だ。

  実際にどうなのかという事は兎も角、彼女と接する機会をもった大抵の人間は、そんな研ぎ澄まされたナイフのようなイメージをもっていた。

  他者を寄せ付けない雰囲気のためか、『鋼鉄の処女』などという不名誉な言葉で揶揄されることもあった。もっとも、艦長であるマリュー・ラミアス少佐の、『魔乳』という、男達の劣情を掻き立てる豊満過ぎる胸からつけられる名称よりは、マシな気がしないでもない。

  事実、ナタルは女性である事よりも軍人である事を優先させ、この歳に至るまで男性と結ばれる機会をもったことは一度もなかった。バジルール家は代々軍人の家系であり、この世に生を受けた彼女には、初めから軍人として生きるためのレールが敷かれていた。感情よりも合理性を優先する彼女の気質は、幼いころから育まれていたものだった。

  だが、そんな彼女にも心を惑わす男性が現れた。

  『エンディミオンの鷹』と呼ばれる、連合軍きってのMAエースパイロット、ムウ・ラ・フラガ少佐(当時大尉)である。

  気さくで部下の面倒見がよく、それでいて咄嗟の機転の利く、頼もしい上官であった。女癖や、私生活の乱れについて、悪い評判もあったが、ナタルは、自分にはないものをもっているフラガに強く惹かれた。

  彼に出会ってから、シャワーを浴びる時間や化粧に費やす時間が増えた。最初は意識していなかったが、その事実を認めるようになってから、自身の中で日に日にフラガへの想いが大きくなっていった。

  しかし、彼女はその想いがおそらくは成就しないであろうことをも、強く意識していた。それは、アークエンジェル艦長、マリュー・ラミアス少佐の存在があったからだ。

  フラガとマリューは惹かれあっている。アークエンジェルでは最も二人に接する機会が多いナタルには、嫌というほど分かってしまうのだ。時折見せるフラガへのマリューの視線は、信頼する同僚のものではなく、明らかに女のものだ。同様にフラガもである。ナタルを含めた三人の時には見せない表情や仕草、二人だけの時間にはそれがあるのだ。

  軍人であること。それが言わば、今の彼女の限界をも意味している。負ける戦いはしない。被害を最小限に抑え、より大きな戦果を挙げる。それが、士官に要求されるものであり、軍人ナタル・バジルールの行動理念でもあった。そして、それは彼女にとってプライベートでも同じであった。

  そんな、心の奥底で恋慕の情を抑えつけていたある日、サイが例の事件を起こした・・・。

 

  そして、その夜、この事件の報告書を作成するために、ナタルはサイの許へと赴いた。


  サイが入れられている営倉へ、ナタルが訪問してきたのは、夜も更けてからであった。

  質問時間は1時間以上にも及んだ。

 「・・・では、概ねヤマト少尉との確執が原因で、ストライクを動かしたというのだな」

 「アイツは何も悪くはないです・・・。俺自身の問題です」

 「そんな事は分かっている。そのお前の問題で、最悪の場合、艦の貴重な戦力を失うかもしれなかったのだ」

 「申し訳ありませんでした・・・」

  何もない営倉で、二人は座りながら会話をしていた。

  1時間も質問と返答を繰り返していた二人であったが、実のある内容は何もなかった。フレイとキラ、サイの三人の関係がもつれた結果、起きてしまった事件であるということは、皆知っていたからだ。質問は形式的であり、ナタルがとっていた調書にも大した記述はない。どちらかというと、サイにしてみれば説教に近かった。

 「アーガイル二等兵」

 「はい?」

 「正直、悩むな・・・・・この報告書の作成は。男女間のもつれで事件が起きてしまったとは、書き辛い。パイロットへ志願した君の訓練中の事故ということにしようと思うのだが?」

 「俺には、その事について意見を述べる資格はありません。すべてお任せします。・・・・・・ただ、いいんですか? 事実と反する内容を報告して。それに・・・」

 「私らしくないかな?」

 「い、いえ」

 「・・・フラガ少佐の入れ知恵だ。艦長もこの件については了承している。心配するな。ただ、私は反対したがな」

 「じゃ、どうして」

 「気が変わったからだ。・・・・・お前は自分の殻を破ろうとした。軍人としては失格だが、男としてなら、そう悪くはない。それに、今まで犯した多くの問題に比べれば小さな事件だ。何よりも・・・・・女のために何かをやってやろうという姿勢は・・・・・少なからず共感できるものがある。私はそう感じたのだ」

 「・・・そんな立派なものじゃありません。キラに負けたくない。フレイを取り戻したい。あの時は、それしか頭の中になかったんです。二人を認めたくない。相応しいのは自分だと。そうしたら・・・・・周りのことなんか見えなくなっていて、気が付いたらストライクのコクピットにいました・・・・・それであのザマですからね。二人の前で、どんな顔すればいいのか・・・」

  サイが目尻に涙を浮かべながら自嘲気味に言う。

 「アーガイル二等兵・・・」

  サイは肩を震わせ俯く。ナタルには言葉が見つからず、ただ見つめる事しかできなかった。

 「もう、わけわからないよ。・・・・・キラは親友なんだ・・・。たまたまコーディネーターで、ストライクを動かせて、それで皆を守るために、戦って、戦って、ボロボロになって・・・・・でも俺はあいつを支えてやれなくて、でもフレイが支えてやるなんて、認めたくなくて・・・・・」

  ナタルは、目の前の少年と自分とがダブって見えた。後先を考えずに、想いを伝えるためだけに、行動したサイ。恋愛すら打算的に考え、危険を冒そうとはしない自分。

 

  気が付いた時には、ナタルは胸の中でサイを抱きしめていた・・・。

 「・・・お前は自分を追い詰めすぎだ。退く事も覚えろ」

  サイは彼女の胸を涙で濡らした。その瞬間だけは、何もかも忘れられそうであった。

 

 

  ナタルはその夜、女になった・・・・・・・。

 

 

  初めてのセックス。心の底で想い続けた男と結ばれたわけではない。だが、ナタルに後悔はなかった。彼女の心は満たされていた・・・・・。

  二人は肌を通して相手を理解できる事を知った。互いの心を受け止め、足りないものを埋めあうように、その後も関係をもった。

  そして、いつしか二人だけの時は、互いを名前で呼び合うようになった。最初は照れながら、ぎこちなく。時が経つにつれて、次第にそれが当たり前に・・・・・。


 「ん・・・ちゅっ・・・・・はぁはぁ・・・んん」

  ナタルはサイの舌を絡めとり、唾液を送る。

  部屋の中は二人の精液や愛液、汗などの匂いで満たされていた。

  サイはナタルを背後から抱きしめ、うなじや首筋、唇へとキスを繰り返していた。

  右手でブラジャーをずらし上げ、形のよい乳房を揉みしだき、中指で乳首を刺激する

「あん、ふう・・・・・もっとコリコリしてぇ・・・」

 「ナタルさん、オッパイ大きくなったよね・・・」

 「・・・嘘・・・」

 「ホント。いつも揉んでいる俺が言うんだから、間違いないですよ。・・・艦長への対抗意識がオッパイを大きくしたのかな」

 「馬鹿・・・お前がいやらしい事ばかりするからだ・・・・・・・・・ん、きゃう!」

  サイは中指と親指で、乳首を抓る。

 「いやらしい事って何ですか?」

  サイはナタル耳たぶに軽く歯を立て、舌先で舐め回す。乳房を揉みながら、もう片方の手で、ショーツの中の陰部を責めた。

 「あふ・・・・ペ・・・ペニスを挟んだり・・・」

 「それって何て言うんでしたっけ、教えましたよね」

 「・・・パイズリ・・・」

 「よくできました」

  クリトリスを強く摘み、サイは今一度口付けをする。サイの舌はナタルの歯や歯茎、舌、すべてを蹂躙した。

 「んんんんんんん~!!!!」

  下半身をを激しく痙攣させながら、ナタルは脱力する。

  サイは力の抜けたナタルからブラジャーを剥ぎ取り、うつ伏せにさせた。

  そして黒いショーツを脱がせ始める。陰部は濡れており、その濡れ具合たるや、肌から布を取り去る際に、糸が引くほどであった。

 「びしょびしょだね、ナタルさん。今日もこれから貴女のいやらしいところににズボズボいれてあげますからね」

  サイはナタルの陰部に顔を近づける。愛液が流れ止まないナタルの陰唇にディープキスをする。そしていやらしい音をたてながら、愛液を飲み始めた。

  じゅるじゅるるるるじゅぷじゅるるる。

 「あふ、はああん、いい・・・いい! もっとオマ*コ吸って、もっと私のスケベ汁飲んで!」

  快感に溺れるナタルはいやらしい言葉を連発する。そして、それがまたサイを興奮させた。

  ナタルは尻を突き上げ、サイの愛撫を一層求めた。

 「ぴちゃ、じゅるる・・・・・そんなに盛んないでくださいよ。ホント初めての頃が懐かしいです・・・あんなに初々しかったのに」

 「あふ・・・んん・・・あ・・・それはお前も一緒だろう・・・・・うん・・・はぁはぁ・・・でも、こんないやらしい女は、サイは嫌いか?」

 「・・・大好きですよ。普段の理知的な貴女も。そしてチ*ポでマ*コを突かれながら牝犬のように歓喜する貴女も・・・ね」

  サイは優しくクリトリスにキスをする。

 「ん・・・あん」

 「どうします? そろそろしますか?」

  サイはナタルに挿入の意思を尋ねる。表情は余裕の笑みを見せてはいるが、実際はナタルと一つになりたくて仕方がなかった。

  ナタルもそれを察してか、微笑を浮かべる。だが、ナタルはサイにそれを悟られることなく、彼の望む女を演じてみせるのだった。

  仰向けになり、開脚し、右手で秘所を開きサイを誘う。

 「・・・ここに、入れて・・・」

  ナタルに覆い被さり、サイは陰部にペニスをあてがう。膣内から溢れ出る愛液にペニスを濡らしながら、入り口付近に上下に擦り付ける。

 「あふ・・・いやぁ・・・焦らさないで」

 「はぁはぁ・・・・・聞きたいんだ・・・貴女の言葉が・・・・・。俺にどうして欲しいのか・・・」

 「サイの・・・ペニスで・・・」

 「チ*ポで」

 「・・・サイのチ*ポで・・・私のオマ*コを・・・掻き回してほしいの・・・」

 「どんなふうに?」

 「メチャクチャになるくらい激しくして! 犯して・・・・・私を犯して!」

  サイはナタルの両足を肩に掛けると、奥深くペニスを挿入する。

  じゅぷ。

 「あは・・・あおおおああっ」

  ナタルはサイの首に手を回し、より深い密着を求めた。

  サイは激しくピストン運動する。膣内の愛液が溢れ出し、サイの股や、シーツを濡らす。

  パンパンパンパンパンパンパン。

  二人の結合部から出される音と、荒い息と喘ぎ声が部屋には響く。

 「ひぃいいい・・・あう・・・いい・・・いい!」

 「俺もだよ、はぁはぁ・・・・・ナタルの中、熱くて締め付けてくるよ」

 「気持ちいい・・・気持ちいい? 嬉しい・・・もっと感じて・・・私を感じて!」

  じゅっぽじゅっぽ。

  サイは荒々しくナタルを責める。

  弓なりに反り返り、胸が大きく揺れた。サイはしっかりと両手でナタルの腰を押さえ込み、肛門の腹の下まで密生した陰毛を擦り付ける。

  サイが腰を動かすたびに、二つの玉がナタルの濡れそぼって充血した淫肉を叩き、すさまじい快感が突き抜けていく。

 「ああ・・・いい、いいの・・・オマ*コいい!」

 

 「・・・ごめん・・・もういきそう・・・・・はぁはぁ」

 「いいわ、きて。私の中にきて、サイ・アーガイル!!」

 「うぁあああ」

  サイは最後に勢いよく突き刺すと、膣内で射精を開始する。

  びゅびゅびゅ・・・どぷ・・・びゅ・・・どぷ。

 「入ってくる・・・入ってくる・・・サイのザーメン、たくさん入ってくる・・・・・気持ちいい・・・」

  サイは射精が終わるとそのまま仰向けに倒れ、息を整えた。

  ナタルはゆっくりとペニスを引き抜く。膣内からは白濁とした液体が流れ出してくる。

 「・・・こんなにたくさん・・・・・」

  ナタルは力を失いかけているサイのペニスに手をとる。

  そして、愛液と精液で濡れたペニスに舌を這わせ、活力を吹き込んだ。

 「はぁはぁ・・・おいでよ、ナタルさん。俺の上に乗って」

 「うん・・・」

  ナタルは膣内から精液を溢れさせながら、サイに跨る。そして騎上位で再びペニスを挿入する。

 「んん・・・はぁ・・・・・いいわ・・・逞しい・・・こんなに大きいなんて」

  ナタルは先程と違い、自ら激しく腰をグラインドさせ、快感を貪った。胸を揉みしだき、恍惚の表情を浮かべ、汗や涎、愛液を撒き散らしながら、ペニスを味わっている。

  サイはナタルの声がフレイに時折ダブって聞こえた。高い音が、彼女の声に近いのだ。特にナタルの艶欲に溺れる喘ぎ声はフレイを彷彿とさせた。

  やはり心のどこかで、フレイを求めている。その事をサイは強く意識していた。

  だが今は、自分を支えてくれた黒髪の女性を大切にしたい。抱いているナタル以外の女の事を一瞬でも思った自分を悔いた。

  

  繋がっている二人の性器を凝視する。ナタルの黒色とサイの栗色の恥毛が複雑に絡み合っていた。

  ナタルが腰を引くと、ペニスが露にまみれて姿を現す。

  サイの胸板に両手をつき、ナタルは腰の動きを早めていく。喘ぎ声の間隔も徐々に短くなってきていた。

  彼女は絶頂が近いのだ。

  サイはそれを察すると、自らも積極的に腰を振り、快感を高めていった。

 「ああ、たまんない・・・いいわ、いい、いいの」

  硬直したペニスがナタルの秘所の奥で躍動し、子宮を突き上げる。

 「ああああああ、いく! いっちゃう!」

  ナタルが上半身を仰け反らせる。サイは最後に大きく腰を引くと、一挙に奥深くへ挿入する。そして自らも三度目の射精をした。

  どっくんどっくんと脈打つペニスからは何度も射精が続いた。ナタルの膣内はすべてを搾ろうとするかのように、肉襞が締め付けてきた。

  サイは絶頂に達したナタルの姿を下から眺めている。この世のものとは思えぬ美しさだった。

  ナタルは肉体をそのままサイに預けるように、倒れてくる。

  そして、繋がったまま、まどろみの中へと誘われていった。

  サイは髪を撫でながら、額に優しく口付けをした。

 

 

  彼女は何故、自分に抱かれ続けるのだろうか。

  はじめは同情からだったのだろう・・・・・。だが、今は・・・?

  肌を重ねるたびに、彼女を理解していったつもりが、いつのまにか疑問が湧き出ている。

  戦場で生命の駆け引きを行っている人間の本能なのだろうか。

  戦争という不毛な行いの中で、本能が、生命を育める行為へと彼女を導いているのだろうか。

 「ナタルさん・・・」

  サイは自分の横で柔らかな寝息をたてているナタルを見つめる。

 (俺はまだまだ未熟な人間だな・・・。こんな事を考えるうちは、彼女に相応しくはない)

 「俺、もっと頑張るから・・・」

  サイは一人呟き、拳を強く握り締めた。

 

 

 

 ナタルが目を覚ましたのは、それから暫く経ってからだった。

「・・・ずっとそうやっていたのか?」

 サイを見上げて言った。

「ええ・・・」

「悪趣味だな。女が無防備で寝ている姿を見ているなんて・・・」

「すいません・・・つい見とれてしまって・・・」

「・・・それでまた悩んでいたのか?」

「えっ?」

 サイの目が動揺して一瞬だけ泳いだ。

「顔に書いてあるぞ」

 隙をつくように、ナタルはサイにキスをする。

 ナタルは悪戯した少女のように微笑んだ。

「・・・プライベートだけでなく、それ以外の時間でも、私を支えてくれるような男に、早くなってもらいたいものだな、アーガイル二等兵」

 ナタルは頬を少しだけ紅くさせながら、サイにもたれかかった。

 サイは無言のまま、彼女の肩にそっと手を置いた・・・。

  

 

 アラスカでの別れが待っていることを、二人はまだ知らない・・・。




【あとがき】

 七乃丞(ななのじょー)と申します。

 『馬鹿琴の書斎』の一ファンです。

 初投稿となる今作品について、小話などを。

 

 工口メインの話は初めて書きました。

 結果・・・妙に邪な台詞が多くなってしまいました><

ストーリーの流れだけで工口さを出せなかったことが、最大の反省点です。

 一生懸命台詞を考えながら、邪な言葉をキーボードで打っていた時は、ちょっと・・・否、かなり自分が怖くなりました。

 

ストーリー性は、ほとんどないですね。

 部屋の中でえっち→回想シーン→部屋の中でえっち→終了。

でも、ナタルさんへの情熱(だけ)はいっぱい詰め込んだつもりです(笑)