女教師の憂鬱1 ~ときめきメモリアル2~


 ひびきの市教育委員会の担当職員は、1通の手紙を受け取って開封した。一読するなり、彼はひどく慌てることになった。
 その手紙は、ある女教師の告白であり、驚くべき内容のものだったのだ。

 今となってみれば、ひびきの高校へ赴任する話を断れば良かったと後悔している。
 教師という仕事は私の目標だったのに。そう、あの時までは・・・
 金曜日、梅雨明けの放課後の校庭には、彼と光ちゃんの姿があった。
 いつもなら彼をマイカーに乗せて送ってあげる所なのだが、光ちゃんの手前、それはやめておいた方が良さそうだった。
 パシンと遠くで音がした。振りかえった私は、光ちゃんが彼に平手打ちをして泣きながら走って行くのを見た。
・・・彼、光ちゃんの下校の誘いを断ったのね、それでケンカにでもなったのかしら?・・・そういえば今度の日曜日に、私は彼とショッピングに行く約束をしてるんだったわ・・・
 と思ってるそばから、話し掛ける間も無く彼も校門を出ていった。
・・・よし、何のための担任なの、私って。家庭訪問しよう。恋の悩みを解決するのよ、華澄ってば、この名教師!!
 一旦職員室に戻って荷物を取ってから私は彼の家に向った。・・・この時までは理想に燃える教師だったのだ・・・

 私達3人は幼馴染みだった。彼と光ちゃんは同級生で、私が4才程上である。
 そして、彼は小学生の時に転校してしまい、高校入学時にひびきの市に戻ってきた、と言う訳。去年の教育実習で彼と久々に再開したのである。しかも今年の4月に正式赴任してみると、高校3年生になった彼のクラス担当を仰せつかってしまった。何ともできすぎた話、だった。 去年からちょくちょく、彼の誘いを受けて応じていた。電話を掛けてデートに誘ってくれる事が嬉しくもあった。
 だが、そろそろ教師と生徒のけじめをつけた方が良いのかもしれなかった。
 
 ピンポーン!ベルに反応が無い。お母さんも外出してらっしゃるのかしら?ドアに手をかけるとギイと開いた。
「ひびきの高校の麻生です。」
 と名乗っても返事は無い。ただ、2階の方には人の気配がしていたので上がってみる事にした。
「麻生です。・・・失礼しま~す。」
 居間には食べ終わった1人分の食器が置いてあった。
・・・全く後片付けもしないんだから、彼って高校生にもなって、だらしないの・・・何となくそれがおかしかった。
 階段を登って彼の部屋の前まで行ってみる。ドアから灯りがもれていた。やっぱり彼はいるのだ。
「コンコン。」
 ノックにも返事が無い。・・・どうせ音楽でも聴いてて夢中なのに違いない。不用心ね、全く・・・
「こんばん・・・あっ!」
 ドアを開けた私は思わず後退ってしまった。
「うん・・・うんっ・・・う・・・!」
 彼がテレビを見ながらオナニーをしていた。耳にヘッドフォンを当てている。そしてテレビに映っているのは、アダルトビデオでも無くこの私、麻生華澄だった!授業中の私の顔を盗み撮りしていたんだわ・・・
 何より驚かされたのは、テレビの上の私の大きなポートレートだった。一緒に行った室内プールのスナップだった。
 彼は、短パンから出ている反り返ったおちんちんを一生懸命に握りしめながら、真っ赤な顔で必死に動かしていた。どうやら私のビデオや写真を見ながら、らしかった。
・・・彼って、私をオナニーの対象にしてるんだわ・・・あんなに大きくなっちゃって・・・いやらしい・・・
 私の頭の中に薄紅色のもやがかかったようだった。何か、獣の様なモノが私の中で息づいている気もしていた。
・・・初めて見たわ、男性のオナニーって・・・身体の奥からジワッとしてくるものがあるわ・・・
 夢遊病者のようにふらふらと彼に近づいて行った。彼は夢中で全然気づかない様子だ。
 自分が性の対象にされている、と言う事に不思議と不快感や嫌悪感は無かった。いや、他の生徒なら嫌悪したかもしれない。彼だからこそ、私は近づいたのかもしれなかった。私はむしろ愛しさを感じていたのだ。
・・・彼のおちんちんの先っぽって、なんて可愛いの?あ、もう白濁してる、いきそうなのかな?・・・抱きしめてみたい・・・
 そっと椅子の上の彼を後ろから抱きしめてみた。
・・・ああ、男の人の汗の匂いがする・・・
「!か、華澄先生ィ!!」
 彼の声がうわずっていた。ヘッドフォンを外して、急いでおちんちんをしまおうとした。
「見てたのっ!ひどいよっ、ノックぐらいしてよっ!」
 立ち上がろうとする彼を押さえつけた。
「馬鹿ねえ、もちろんしたわよ・・・ヘッドフォンしてたじゃない。」
「で、でも・・・」
「・・・ねえ、私の事、好きなの?」
 返事が無かった。彼は視線をそらすと下を向いてしまった。
「いつも、私を思い浮かべて自分でしちゃうの?・・・いけない子ねえ。・・・でも嬉しいわ。」
 私は、短パンに完全に収まり切れない彼のおちんちんにそっと触れてみた。ドクドクと力強く脈打っている。
・・・ああ、おちんちんを間近で見てみたい・・・もっと、触りたい・・・
「・・・駄目だよ、せ、先生っ、汚いんだよ。」
「うふっ、汚いなんて事は無いのよ。おちんちん出すわよ・・・そらっ、脱がすわよ。」
 半腰の状態から、彼の短パンとパンツを脱がしてしまった。桃色のおちんちんは大きくなったままで、私を獰猛に狙っているようだった。
「まあ、もうこんなに?・・・可愛いわ。・・・じゃあ、お口でしてあげる♪」
「先生っ、『俺の空』って漫画みたいだよ。・・・あああ、駄目駄目、口でなんてっ!」
 あむっ、はむっ、ぴちゃ、
 お口の中に彼の味が広がった。何よりもこの固さ、何て久しぶりなんだろう?何て若いんだろう?
 彼の逞しいおちんちんの先から根元までつーっと舌を這わせてから、また亀頭を吸い込んでみた。
 しゅごっ、じゅぷっ、ねちょっ、
 アダルトビデオの女優みたいな音を立てて、私は夢中になって彼を味わった。私のフェラチオなんて大した事は無いのだ。大学でつきあった恋人に無理やりやらされただけ、なのである。
 ・・・でも、彼は充分に興奮してるわ・・・私も男の子を誘惑してるみたいで興奮しちゃう・・・
 彼の快感に歪む顔も、おちんちんも全てが愛しいのだ。思わず頬ずりしてしまう。今度は亀頭が欲しくなって激しく舐め上げる。
「せ、先生!先生の口、す、凄いよ~あ、あ、あ、出ちゃう!!」
 彼の射精が完全に終わるまで、首を振って吸い込んでいく。どぴゅ、どぴゅ、どぴゅと熱い彼のザーメンが私の口内で跳ね回った。
「はあ、はあ、はあ。」
 口に溜めたまま上目遣いで見ると、彼は大きく息を吸い込んでいる。桃色に上気した彼の顔が切なそうだった。
・・・何て可愛いんだろう・・・
 ごっくん、と私の咽喉が鳴った。彼のザーメンが私の胃の中へ流れこんで行く。
「・・・ふふ、美味しいわ。あなたのザーメン。」
「華澄先生・・・飲んじゃったの?」
 力無い声で彼が呟くように呻いた。私はうなづくと立ち上がった。
・・・もう、私も濡れてる・・・感じてるんだわ・・・私も気持ち良くなりたい・・・彼を抱きたい・・・私の身体に欲しい・・・
 ストッキングとパンティーを急いで脱いで、ハンドバッグにしまうと彼のおちんちんを再び口に含んだ。

 彼のぎこちないキスが心地良かった。私は彼の舌を捕まえると舐めてやった。彼の乳房を揉む手が震えていた。感じているのだ。キスをしながら自分でブラウスのボタンを外した。
「・・・大人のキスよ。」
「大人のキスって凄いんだね・・・あ、先生の・・・華澄ねーちゃんのおっぱいだ。・・・うわあ、大きくて柔らかいんだなあ。」
 大人のキスにとろんとした顔をしながら、彼は今度は私の乳首にしゃぶりついてきた。
・・・ああ、この子乳首舐めがうまいわ、あんっ、
「華澄ねーちゃん、おっぱいが甘いよ。あ、先っぽが尖ってきたよ。」
「・・・そうよ、優しく転がすようにしてね・・・あん、あん、・・・女はねえ、感じてくると乳首がとがるのよ・・・ああ、あんっ。」
・・・何て上手なのかしら、他の女の子とも、こんな事してるのかしら・・・?急に嫉妬めいた気持ちが湧き起こってきた。
 私は快感の中、意地悪く聞いてみた。
「あっ、ねえ、・・・やん、あん、あん、あん・・・光ちゃんと、・・・あ・・・どこまでしたの?」
 自分の声が険しくないかどうか自信が余り無い。
「やめてよっ!あいつの事は!」
 きつい口調に私は少し驚いて彼を見つめた。
「・・・俺は華澄さんが好きなんだっ!・・・なのにあいつは邪魔ばかりしてくるんだ!!・・・好きだよっ!華澄さんっ!!」
 今度は彼からキスしてきた。優しくて甘いキスだった。
「私も貴方が好きよ・・・嬉しいわ。」
「華澄さんのあそこが見たい。」
 私は立ち上がって、スカートをたくし上げた。彼の熱い視線が、私の剥き出しの膣に刺さって痛い。
「・・・ふうん、こうなってるんだあ?!・・・貝みたいだね。」
「馬鹿な事言って・・・駄目な子ね。・・・ねえ、触ってみて。」
 おずおずと彼が触れてきた。じゅる、と彼の指先に私の愛液がついた。
「・・・ねえ、熱いよ、ここ・・・うわあ、これって濡れてるの?」
「ああっ・・・そうよ、濡れるとこうなるのよ・・・そこ触ってみてちょうだいっ。」
 彼の指が私のクリトリスに触れた。気持ち良さに足がガクガク震えていた。
「危ないっ!」
 腰が抜けそうになって崩れ落ちそうになった私を、彼が優しく受け止めてくれた。
・・・もう子供じゃない、逞しい大人なんだ…ああっ、今すぐに抱かれたいっ!もう、我慢できないっ!
「・・・ね、おちんちん、入れるわよ。」
 声がほとんどかすれていた。リードしているようで、実はもう快感に我を忘れていた。
「うん・・・」
 頷く彼の両足に跨って、彼のおちんちんを自分の膣に当ててみる。避妊の事が頭をよぎったが素早く安全日を計算すると、私は腰を沈めていった。
 にゅぷっ、じゅぷあ、じゅぷぷぷ・・・
・・・あ、おちんちんが私を貫いていくっ・・・やん、いいっ、固くて気持ち良いっ!
「か、華澄さんっ、中が熱くて・・・とろけそうだよ。」
「あん、やん、やんっ、・・・そうよ、私も気持ち良いのよ、あんっ!・・・ねえ、動いてみて!」
 彼の首に両腕を巻きつけると私は、身体を揺すってみた。彼の固いおちんちんが、私の体内をえぐるような角度であちこちを刺激し始めた。
「気持ち良いの?ね、華澄さんっ?」
「うん、先生も、気持ち良いのっ!・・・・ねえっ、もっと激しく動いてえっ!!」
 私はいつしか彼にしがみついていた。これではまるで攻守逆転ではないか!
「ベッドまで私を連れてってえ!ね、お願い!!」
 彼はコクと首を振って私と繋がったまま、ひょいと持ち上げて私を運んだ。ベッドに降ろす時も優しくしてくれた。
 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、
 ベッドで彼は何度も激しくピストンする。私の愛液が溢れて、太腿までつたっているのが良く判った。
「・・・そうよっ、もっと激しく突くのよ!・・・あーん、気持ち良いっ!!やん、凄いっ!」
「華澄さんっ、華澄さん、か、華澄さん!!」
 ばむっ、ぐちゅ、じゅわっ、
「キスして・・・お願いよ、ねえ・・・あん、あん、うぐっ!」
 彼は、甘えん坊な私のわがままにキスで応えてくれた。私は、彼の浅黒い筋肉質の身体に両足を絡めていった。
・・・スーツが、ブラウスがしわくちゃになっても全然構わないっ!・・・頭の中を白熱の光が差した。・・・あ、イクってこんな感じなのかしら?女性誌に良く書いてあるけど、今まで判らないし・・・あ、あ、あ、あんっ!・・・これっ?こ、これなの?・・・あーん、す、凄いわっ!!
 津波のような快感が全身に走った。今までの経験では決して味わえなかったような感じだ。ぐん、と身体が糸の切れた風船のように持ち上がっていく。
「い、いくうっ!!」
 私の絶叫を彼がまたもやキスで塞いだ。頭の隅で近所迷惑だろうなあ、とも思った。気がつくと私は彼のベッドにいた。決して天国へ登ったわけでは無かったのだ。
「華澄さん、俺もう・・・で、出そうだよ・・・」
 身体の上で彼が喘ぐ。
「出ちゃうの?、ねえ出ちゃうの?・・・じゃあ、もう1回飲んであげる。」
 彼が立ち上がると同時に私は半身を起こして、おちんちんを口に含んだ。2回目の射精を控えて、おちんちんが目一杯膨らんでいた。
「出して良いのよ・・・さあ、お口に出してっ!」
「あ・・・華澄さん、出るっ!」
 どくっ、どくっ、どぴゅ、
 彼の熱いエキスがほとばしった。充分受け止めるとそれを飲んであげた。
 あぐっ、じゅぽっ、じゅぷっ、
・・・ごっくん、元気な精子、勢いのあるザーメンだった。
「とっても、素敵よ・・・貴方の・・・美味しいわ。・・・綺麗にしてあげる。」
「あ・・・華澄さん・・・又舐めるの?・・・お、くすぐったいよう。」
ビクンビクン震える彼が愛しかった。綺麗にした後、キスをした。
「咽喉が渇いた・・・下からコーラ持ってくるよ。」
 キス越しでくれたコーラがとてもおいしかった。飲み終わった後でもう1回、今度は全裸になって愛し合った。

 玄関にお母さんが帰ってくる気配がした。私は急いでブラウスのボタンをはめて、お母さんとの挨拶もそこそこに彼の家を辞去した。
 お母さんの顔をまともに見れる訳が無かった。
・・・もう教師失格なんだわ。でも構わない、私は彼が好きなんだ。後半年位待てば、後ろ指さされる事無くやっていけるのよ、華澄・・・
 口にはまだコーラと彼のキスの味が残っている。私は唇を噛み締めながら、家路を急いだ。
 
 私は重い十字架を背負った事を知った。・・・でも負けないでがんばろう・・・

  だが、これが背徳のメモリアルの始まりなのだった・・・


(了)