クリスさんの憂鬱

 

「ふぅ、やっと休めるなぁ」
 3日間連続徹夜で出撃を続けた俺は、ようやく仮眠室までたどり着き、そのまま寝ようとした。元々、体力がないほうだったから、あまり無理をしすぎるとどうしても眠たくてしょうがなくなるのである。仮眠室の扉を開け、簡易ベッドのシーツの上に倒れようとしたが、そこにはきれいさっぱりと片付いていた部屋と、俺の戦友のクリス・リベルスクがいただけだった
「ク、クリス姉さん、何やってたの?」
「いえ、ここのシーツが汚かったし、ベッドも壊れかけていたので修理に出し、洗濯をするため、シーツの移動をしてたんですけど、ちょうど終わった所です」
 ニコリと笑って答えたクリス姉さんに、もはや立つ気力がなくなるほど疲れていた俺は、そのままクリス姉さんの方へ倒れた
「きゃ!葉月くん、何するんですか・・・あ、3日間戦い続けたから眠いんですね」
 何か言っていたようだが、もう俺には届いていなかった

 気がつくと、暗くなった仮眠室にいた。ふと、頭の下にやわらかい何かがある
「気がつきましたか?」
 クリス姉さんの声が聞こえる。だけど、まだ全然寝たりない俺は、そのまま寝てしまう

「もう、いい加減起きてくれたほうがいいんですけど・・・」
 そう言っていて私は思わず笑ってしまう。いっそ、このまま時間が止まればいいのに。なんてかなわない夢を考えてしまった私自身に・・・。そう、この人にはもう恋人がいる。その人と葉月くんは、切っても切れないような絆で結ばれている。そう考えると、私は憂鬱になってしまう。葉月くんは私を守ってくれている。いつも、いつも、つらいときや、悲しいとき、危ないときなど、守ってもらったことを数えたらキリがないくらい
 ピッ
 通信が入り、この艦の艦長、優子さんが顔をのぞかせる
「クリス姉さん、葉月がそっちに行ってない?」
「ええと、今寝てますよ」
「どこで?ベッドはもうないし、布団なんてそこにはないでしょ?」
 私はゆっくりと下のほうを指差す
「下?って膝枕してもらってるのね。う~ん、早く出撃してほしかったんだけど、さすがにこれ以上こきつかうのは悪いから、寝かせておいていいわ」
 これで公認になったわけですけど、またこきつかう気だったんですね。本当にひどいです(苦笑)
「あ、そだ。クリス姉さん、ここのカメラは切っておいたから、ナニしてもわからないよ」
 満面の笑みを見せる優子さん
「な、ナニって何もしませんよ!」
「またまたぁ、葉月を落とせるのは今だけよ。奈緒には黙っててあげるから、しっかりやりなさいね」
 多分、私の顔は、今真っ赤になってるんでしょうね。優子さんはさらに顔をにやにやさせています
「じゃ、がんばってねぇ」
 そう言って通信は切られる
「ふぅ」
 軽いため息をつくと、葉月くんの顔を見る。なんだか不思議な気分になってくる。安心するというか、なんだか大丈夫なんだっていう気になってくる。確かに優子さんの言うとおり今日を逃したら私は積極的にはなれないと思う。だから、今日くらいは・・・・・

「ふぁー」
 どのくらい眠っていたんだろうか。周りはまだ暗い。頭の下にはまだやわらかいものがある
「あ、クリス姉さん。膝枕ずっとしてくれてたんだ。ねぇ、俺ってどのくらい寝てたの?」
「だいたい5時間くらいでしょうか?」
 少し様子がおかしい
「もしかして・・・足痺れた?」
「さすがに5時間は少し・・・。でも、大丈夫ですから」
 それが原因でクリス姉さんの様子がおかしいわけではないらしい
「どうしたの?クリス姉さん。様子がおかしいよ?」
 クリス姉さんは顔をあからめ少しモジモジすると、上着を脱ぎ始める
「は?」
 何が起きてるのかまったくわからない。ひょっとするとまだ寝ているのだろうか?ぎゅっとほっぺたを引っ張る。イタイ
「お願いします。・・・してください」
 いよいよパニクってきた。どうしてこんなことになってるんだろう。いや、いやなわけじゃないんだけど、なんでこんなことになってるんだろうか?それを考える暇をクリス姉さんは与えてくれなかった。唇と唇が重なる。クリス姉さんの肩をつかむと、わずかに震えていた。本気なのか?なら、俺は答えなくちゃいけないんじゃないだろうか。そんな気がしてきた。ゆっくりと口内に舌を這わせる。それがにちゃにちゃと音を立ててなおさら卑猥に聞こえてくる。クリス姉さんは一瞬戸惑ったようだったが、俺と同じように舌を口内に這わせてきた
「ん、ぅうん」
 クリス姉さんの悩ましげな声が響いてくる。その声がたまらなくそそる。だんだん耐え切れなくなり、俺は自分の指をクリス姉さんの下着の上から這わせる。クリス姉さんのアソコはもはや火照っていた。ゆっくりと、なぞるように触る
「んんん」
 クリス姉さんは顔を真っ赤にそめる。しかし、ここまできてやめられるはずもない。そのまま下着の中へ指を移動する。直に暖かさを堪能する俺。もはや心ここにあらずといった感じのクリス姉さんをさらに攻め続ける
「あぅ、んぁ、んん。お願いします。挿れてください」
 やがて、もどかしさに耐えられなくなったクリス姉さんはいよいよ俺に懇願しだした。それを聞いた俺は、クリス姉さんの下着を脱がせると、アソコに軽くキスをしてから、自分自身を取り出し、アソコに当てる。最初はこすりつけるようにゆっくりと動かす。動かすたびにクリス姉さんは悩ましげな声をあげる
「かわいいよ。クリス姉さん」
 頭をなでつつ、アソコのなかにゆっくりと挿入する。しかし、なかなか上手く入らない
「痛い!痛いですよ。葉月くん!」
 もしかして、クリス姉さんって・・・
「処女?」
 黙ってコクンとうなずくクリス姉さん、その仕草が非常にかわいい
「俺なんかでいいの?」
「葉月くんじゃなきゃ・・・いやですから・・・」
 そんなことを言ってくれるクリス姉さんがだんだんいとおしくなってきていた。奈緒、ゴメン。ゆっくりと挿入を開始する。だんだんクリス姉さんにも苦痛が見える
「大丈夫ですよ。いつも負っている傷なんかに比べたら全然痛くないですから・・・」
 俺の心配がわかるのか、クリス姉さんに言われたとおりにどんどん深く挿入していく。ようやく奥まで届くと、クリス姉さんもやっと笑顔になってくれた。まだ痛みは残っているはずなのに・・・。とりあえず、痛みが消えるまではこのままの状態を維持したほうがいいのではないか?という思いと、以前の経験から、動かずにいると
「私なら平気ですから、動いてみてください」
 言われるままに動く。動くたびにクリス姉さんが気持ちよさそうな声をあげる
「クリス姉さんって淫乱なんだね」
 と言うと、瞬く間に顔が赤く染め上げられていく
「そ、そんなこと、ないで・・す。んぁあ」
 クリス姉さんのアソコは気持ち良い。こっちももはやイク寸前だ。よく見ると、クリスももう何も見えていないようだ。もう、我慢できない
「いくよ。クリス姉さん」
「んああああん」
 クリス姉さんの叫び声がこだました。だが、それは悲痛のではなく、歓喜に満ちた声だった

「ふぅ、なんだか、迷惑かけちゃいましたね」
 私は、服を着ながらそう言った
「うぅん。こっちこそ、うれしかった。ありがとう」
 その言葉に、私はせっかく冷えた体がまた火照ってきそうになるのでした

<・・・おしまい・・・>

あとがき

な、なんとなく勢いで書いちゃいました
まず最初に、葉月っていうのは、弟が書いている小説の主人公(弟のHNの原点でもあります)、奈緒っていうのはヒロインです
けっこう長い小説みたいですよ
クリスっていうのは仲間ですね
弟の小説はけっこうおもしろいです
読んでいて勉強になる部分も多々あります
ただ、それでHな話を書いてしまう私って・・・
葉月くんの真似は簡単でした
弟に
「葉月くんって普通の少年っぽくやればいいんだよね?」
と、聞いたら
「それでいいけど、あんたなに企んでんの?」
と言われました
実はこんなことを企んでいたんです
クリス姉さんはもっと簡単でしたね
普通でよかったし別に苦労することもなくスラスラと書けましたが、いまいち表現の仕方が甘いというかなんというかそこだけが心残りです

(亭主口出し)

リーフさんからオリジナル作品を頂きました。
弟さんとの合作(?)かな。リーフさんご兄弟(姉弟)かな、ありがとうございました。
ふむふむ、男、女観点が入れ替わる次第ですな

さあて皆さん、ご感想は、寄合所へどうぞ。